2. 厚生年金月額「男性ひとりで15万以上」受け取れる人の割合は

まずは、厚生労働省が発表している「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、男女別の厚生年金の受給額別の受給者数を確認していきましょう。

男女全体の厚生年金平均月額は14万3965円で、平均値を超える月額「15万円」以上受け取ることができている方の割合は全体の46.7%という結果です。

男女別で受給額を比較すると男性の平均年金月額は16万3380円、女性の平均年金月額は10万4686円となっており、男女で約6万円の差があります。

月額「15万円」以上の年金を受け取ることができている方の割合を男女別で比較すると男性は64.2%、女性は9.3%と大きく乖離していることが確認できました。

厚生年金の金額は現職中の年収と保険料を収めた期間で決まるため、結婚や出産で早期退職する方が多い女性のほうが受給金額は少なくなる傾向にあるのかもしれません。

今回は65歳以上の単身シニア世帯の月の生活費が15万5495円(家計調査)となっていることから月額「15万円」以上を一つの基準と考えてきました。

もちろん月額「15万円」円で十分と考えるかたもいるでしょう。しかし、ライフスタイルや健康状態などによって、老後の暮らしに必要となるお金は人それぞれ。

よりゆとりのある生活を送りたいと考えると月額「20万円」程度はほしいところです。

そして現状、月額「20万円」以上受け取ることができている男性の割合は22.5%と大きく下がってしまいます。

受け取れる年金の受給額の中でやりくりをしていくためには、日ごろから家計のスリム化を意識した習慣が大事になってきたり、年金以外の収入源を作ることも大切になるでしょう。