1.2 厚生年金の月額「10万円未満」
厚生年金が10万円未満の受給者は、374万9779人となりました。
10万円未満の受給者が、20万円以上の受給者と比べて約124万人多い結果となりました。
男性118万8651人に対して女性が256万1128人で、20万円以上の受給者と比較すると、女性の割合が多くなっています。
考えられる要因として、女性は結婚や出産によって仕事との両立が図りにくく、どうしても仕事やキャリアアップを断念しなければならない実態があると考えられます。
厚生年金が10万円未満になる女性の割合を少なくするためには、夫婦間で子育てのバランスを調整する必要もあるでしょう。
政府は「異次元の少子化対策」で、男性による育児参加を推し進める支援策を発表しました。
これから受給額の推移や受給者の割合がどのように変化するのか注目が集まります。
2. 厚生年金と国民年金の平均月額は?
厚生年金の平均月額をみると、2021年度は14万3965円となりました。
年金の受給額は増減を繰り返しており、2021年度は2020年度と比較して減少しました。
生命保険文化センターが発表している最低限の生活費は、夫婦で平均23万2000円です。
厚生年金の平均受給額では、最低限の生活費は賄えていません。
そのため、厚生年金の受給額は少しでも増やす必要があるといえるでしょう。