3.2 厚生年金の月額平均
- 70歳 14万1026円
- 71歳 14万3259円
- 72歳 14万6259円
- 73歳 14万5733円
- 74歳 14万5304円
- 75歳 14万5127円
- 76歳 14万7225円
- 77歳 14万7881円
- 78歳 14万9623円
- 79歳 15万1874円
※国民年金の金額を含む
国民年金平均受給額は5万円台後半、厚生年金は14万円~15万円が平均の受給額となっています。
加入している年金種類によって平均額には大きな差が出ます。国民年金だけの場合には月収約5万円と考えると、生活はかなり厳しくなるでしょう。
また、厚生年金については加入期間中の収入によっても受給金額が変わるため、平均額よりも大幅に少ない可能性もあります。
一般的に働き方によって老後に受給する年金が変わります。どちらの年金に加入していても年金以外の準備はしておきたいですね。
4. 老後に向けて考えたいこと3選
ここからは、長生きの時代を見据えて考えておきたいことを3つ紹介していきます。
4.1 年金額の把握
まず1つ目は自分の年金額を把握しておくことです。
老後の収入として年金だけで足りるのであれば良いですし、足りないのであればいくら足りないか把握する必要があります。足りない金額が見えないといくらためれば良いのか見えません。
年金の確認方法ですが、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」の活用が良いでしょう。
「ねんきん定期便」は、毎年誕生月と35歳・45歳・59歳の節目に届きますし「ねんきんネット」ではいつでも確認が可能です。
確認する習慣をつけ、将来の収入がいくらになるのか把握しておきましょう。
4.2 老後も勤労収入を得る
2つ目は勤労収入です。厚生労働省「令和5年版高齢社会白書」によると、70歳以上で働く人の割合は年々増えています。
働くことで収入が得られるのであれば、年金の不足分を補うことも可能でしょう。
一方で、働くためには健康でいる必要があります。年金額をチェックし、足りないようであればなるべく長く働けるよう現職中から健康には気を付けておきましょう。
4.3 早い内からコツコツ老後資金を貯める
3つ目は、年金以外の準備を早い内から始めることです。
例えば貯金にしても、月に3万円ずつ30歳から始めた場合と50歳で始めた場合では、60歳時点で720万円の差がつきます。
更に金利が3%で運用できた場合には、その差は約1329円に開きます。どのような貯め方をするにしても、早い内から始めることが成功のポイントです。
5. 老後に向けて年金額の把握を
ここまで70歳代のひとり世帯を中心にお金事情を確認しました。
長生きの時代を見据えると、年金以外の準備は必要です。まずはどのくらいの不足が出るのかを把握し、準備するべき金額を計算しましょう。
目標額が決まれば使うべき方法も見えやすくなります。何を使うにしても早い内から始めるのが成功のポイントですから、この記事が準備のキッカケになれば幸いです。
参考資料
- 日本労働組合総連合会「回答速報 No.21(全共闘連絡会議)[2023年5月10日掲載]」
- 厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」
- 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています」
- 金融庁「資産運用シュミレーション」
- 厚生労働省「令和5年版高齢社会白書 」
徳原 龍裕