NTTは電話や通信関連の事業を営む大手企業で、景気変動の影響を受けにくい公共公益セクターの一角です。
足元は2023年5月12日に発表された1株から25株への株式分割が発表されましたが、これにより株式購入がしやすくなることが個人投資家の需要を呼び込むとの見方もあり、株価は安定的に上昇したと思われます。
NTTの2022年12月末以降の株価の推移(終値ベース:円)2022年12月30日~2023年6月28日(株式分割直前まで)
一方で、分割後は材料出尽くし感もあってか、反落傾向になっていると思われます。以下は実際の株価と分割比率の1:25を加味した試算値の推移を掲載しています。
NTTの2022年6月29日以降の株価推移(終値ベース:円)※分割比率1:25をふまえて実際の株価を25倍したもの(2023年6月29日~2023年7月7日)
今回はNTTの株価や配当金、株主優待について見ていきましょう。
※株式分割の影響は、株価や配当金、株式数など全て遡及修正して株価を調整しています。
※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
1. 「NTT(9432)の株価」は安定した業績と増配見通しが追い風か
NTTは2023年度の業績は堅調な状況でした。
2月に発表された第3四半期決算では電気代の高騰の影響による営業利益の減少はあったものの、大企業向けの通信ソリューションなどが好調で、営業収益や純利益が過去最高を更新しました。
また、安定した業績を土台に増配見通しを示したこともあり、2023年に入ってからのNTTの株価は上昇傾向と考えられます。