3. 年金アップ術②:加入月数を増やす
老齢厚生年金は、平均標準報酬額が同じならば加入月数に比例して増額します。
- 老齢厚生年金の年金額(2003年4月以降加入)=平均標準報酬額×(5.481/1000)×加入月数
厚生年金の加入年齢は原則70歳が上限なので、60歳定年(加入40年)の人が70歳まで定年延長(加入50年)したと仮定すると年金額は1.25倍となります。
また、60歳以降も収入を得ることで、年金の繰下げがしやすくなります。
4. 年金アップ術③:年収をアップする
老齢厚生年金は、加入月数が同じならば平均標準報酬額に比例して増額します。
標準報酬額を上げるには、年収アップが必要です。
思い通りに年収アップできるとは限りませんが、資格取得やスキルアップで昇格・昇給を狙ったり、給与の高い会社へ転職したりする方法もあるでしょう。
5. 年金の「高額受給者」を目指して
平均標準報酬額が106万円、厚生年金加入が40年ならば、月額30万円以上の年金が受け取れます。
標準報酬額106万円は年収ベースで約1272万円となりますが、給与と賞与の支給割合などにより、年収がいくら高くても年金月額が30万円に達しないこともあります。
年金月額30万円は無理でも、安定した老後生活のために繰下げ制度を活用するなど、年金額を増やす方法も検討してみましょう。
参考資料
- 日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」
- 日本年金機構「老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・年金額」
- 日本年金機構「標準報酬月額、賞与等」
- 日本年金機構「厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和3年度)」
- 日本年金機構「年金の繰下げ受給」
西岡 秀泰