株式市場の振り返り-日経平均株価は14連騰、約57年ぶりに歴代トップに並ぶ
2017年10月20日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 21,457円(+9円、+0.04%) 14日続伸
- TOPIX 1,730.6(+0.6、+0.03%) 10日続伸
- 東証マザーズ総合指数 1,084.8(▲2.3、▲0.2%) 反落
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:890、値下がり銘柄数:1,048、変わらず:93
- 値上がり業種数:17、値下がり業種数:16
- 年初来高値更新銘柄数:83、年初来安値更新銘柄数:5
東証1部の出来高は15億2,222万株、売買代金は2兆4,705億円(概算)となり、いずれも前日より微増になりました。株式市場に大きなニュース・材料はなかったものの、“日経平均株価の連騰記録を達成しなければならない”という使命感に近い買い意欲が下支えとなりました。ただ、商いは高水準とは言い難かったようです。
そのような中、日経平均株価はついに14連騰を達成しました。高値警戒感などから寄り付き後に一時▲85円安まで下落する場面が見られましたが、前場の終盤には一気にプラス転換となりました。後場に入ってから再びマイナス圏に沈みましたが、大引けに掛けて切り返し、小幅ながら上昇で引けています。ただ、終値では続伸記録をキープしましたが、取引時間中に年初来高値を更新することはありませんでした。
なお、TOPIXも同じような値動きとなり、こちらも取引時間中に年初来高値を更新することなく引けています。
23日は単独歴代トップの15連騰に臨むが、意外にたやすく達成の可能性も
さて、ついに日経平均株価が、14連騰を達成して約57年ぶりに歴代トップに並びました。ちなみに、連騰の歴代記録は以下のようになっています。
- 第1位:14日(1960年12月21日~1961年1月11日、2017年10月2日~10月20日)
- 第2位:13日(1988年2月10日~2月27日)
- 第3位:12日(2015年5月15日~6月1日、他2回)
23日(月)も上昇となれば、単独で歴代トップの15連騰となります。
NY市場の最高値更新、為替相場の円安進行など追い風も多く、衆議院選挙結果でネガティブサプライズがなければ、記録達成の可能性は高いと考えられます。また、ここまで来たら大記録を達成しようという“御祝儀相場”も期待できます。
ただ、買い疲れ感、高値警戒感、利益確定の動きなど下落要因も少なくありません。23日よりもむしろ、24日(火)以降の値動きの方が注目を集めるでしょう。
東証マザーズ総合指数は小幅反発、売買代金は7日連続の1,000億円割れ
東証マザーズの出来高は4,729万株、売買代金は761億円となり、いずれも前日より増加しました。ただ、増加したとはいえ、その水準は低いままであり、盛り上がりに欠けた商いだったようです。実際、売買代金は7日連続で1,000億円を下回るなど、個人投資家の活発な売買は影を潜めたままになっています。
また、総合指数も小幅下落となり、大型株市場と好対照な結果になりました。今後は、注目度が低下する中で、再び個人投資家の資金流入が起きるかが焦点となりそうです。
信越化学工業が4日続伸で高値更新、村田製作所など電子部品株の一角が安い
個別銘柄では、主力大型株で大きく値を上げた銘柄は少なかったものの、ブリヂストン(5108)、花王(4452)、信越化学工業(4063)、東京エレクトロン(8035)などが堅調に推移し、年初来高値を更新しました。
また、トヨタ自動車(7203)が小幅上昇となり、来週に決算発表を控えたシマノ(7309)は大幅高で引けています。その他では、任天堂(7974)、ソニー(6758)、ソフトバンクグループ(9984)などの上昇が目を引きました。
一方、電通(4324)が大幅安となり、村田製作所(6981)やアルプス電気(6770)など電子部品株の一角も大幅下落となりました。また、りそなホールディングス(8308)や住友不動産(8830)も大きく値を下げて引けています。
新興市場では、ウォンテッドリー(3991)が値を飛ばして連日のストップ高となりました。また、マネーフォワード(3994)やキャリアインデックス(6538)も大幅上昇となっています。一方、串カツ田中(3547)は大幅反落となり、そーせいグループ(4565)も売られました。
青山 諭志