年収が1000万円以上と聞くと、一般的には「高所得者」というイメージを持ちます。
帝国データバンクの”「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2023年7月”によると、7月の値上げ品目は3566品目となり、年3万品目へ到達する見込みです。
年収が1000万円以上であれば、こうした物価高でも家計のやり繰りにアタマを悩ませることもなければ、老後資金の心配もないかも…と思うかもしれません。
しかし、実際は年収が多いから貯金も多いというわけでもないようです。
というのも、「高所得貧乏」という言葉があり、年収が高いにもかかわらず、貯金が少ない人がいるからです。
このような人々にはどのような特徴があるのでしょうか。
今回は、年収1000万円以上の方々の保有する貯金額を確認しながら、「高所得貧乏」の特徴3つを紹介します。
また、参考として資産5000万円以上【準富裕層】の割合もみてみましょう。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
年収1000万円以上の貯金額から「高所得貧乏」の割合を確認
年収1000万円以上の方々の貯金額について、金融広報中央委員会「2022(令和4)年家計の金融行動に関する世論調査」をもとに【図表1】にまとめました。
●金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
なお、少数の高額貯金保有者のデータが平均値を押し上げる可能性があります。
ここでは、全体のデータを小さい順に並べた時に中央に位置する値となる「中央値」を以下に紹介します。
●《年収1000万円~1200万円未満》世帯の貯蓄中央値
- 2人以上世帯の中央値:1000万円
- 単身世帯の中央値:2154万円
●《年収1200万円以上》世帯の貯蓄中央値
- 2人以上世帯の中央値:1800万円
- 単身世帯の中央値:3300万円
年収が高いだけに中央値も高額といえます。
しかし、年収1000万円~1200万円の2人以上世帯では12.2%・単身世帯では16.7%、年収1200万円以上の2人以上世帯では13%・単身世帯では33.3%が金融資産非保有です。
これより、高所得者であっても、2人以上世帯であれば約10世帯中1世帯、単身世帯であれば約10世帯中2~3世帯が貯金額0の「高所得貧乏」であることがわかります。
高所得貧乏になる人にはどのような特徴があるのでしょうか。