株式市場の振り返り-日経平均株価は12連騰、もう誰にも止められないのか?

2017年10月18日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,363円(+26円、+0.1%) 12日続伸
  • TOPIX 1,724.6(+1.2、+0.1%) 8日続伸
  • 東証マザーズ総合指数 1,081.1(▲4.5、▲0.4%) 4日続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:717、値下がり銘柄数:1,226、変わらず:88
  • 値上がり業種数:20、値下がり業種数:13
  • 年初来高値更新銘柄数:109、年初来安値更新銘柄数:1

東証1部の出来高は13億5,776万株、売買代金は2兆2,840億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。株式市場では買い疲れ感が出てきたことに加え、連騰の反動を恐れた模様眺めムードも強まった結果、やや低調な商いとなりました。しかし、それでも売買代金は2兆円を維持しています。

そのような中、日経平均株価はついに歴代3位タイとなる12日続伸となりました。前場の序盤に一時▲19円安となる場面もありましたが、後場の終盤には切り返して一時+66円高(年初来高値を更新)になるなど、大引けでも上昇をキープしています。

また、TOPIXも同じような値動きとなり、取引時間中に年初来高値を更新しました。

19日は歴代2位の13連騰に臨むが、好材料と懸念材料が混在

さて、日経平均株価が、直近では2015年5月15日~6月1日に記録した12連騰に並び、歴代3位タイとなりました。ちなみに、連騰の歴代記録は以下のようになっています。

  • 第1位:14日(1960年12月21日~1961年1月11日)
  • 第2位:13日(1988年2月10日~2月27日)
  • 第3位:12日(2017年10月2日~10月18日、2015年5月15日~6月1日、他2回)

19日(木)も上昇となれば、歴代2位に並ぶ29年8カ月ぶりの13日続伸となります。

上げ幅が日に日に小さくなっていることや、出来高が減少していることなど懸念材料が少なくない一方で、NY市場の最高値更新が続いていること、為替相場が小幅な円安に転じ始めているなど追い風もあります。いずれにせよ、大きな注目を集めることになるでしょう。

東証マザーズ総合指数は4日続落、売買代金は5日連続の1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は4,897万株、売買代金は978億円となりました。出来高は前日より減少しましたが、売買代金はほぼ横ばいでした。しかし、売買代金は1,000億円には届かず、盛り上がりに欠けた商いとなったようです。

また、総合指数も小幅下落となり、4日続落となりました。連日高値更新が続いている大型株市場とは好対照な値動きです。再び個人投資家の資金流入が起きるかが焦点となります。

信越化学工業が続伸、キヤノンやニコンなど精密機器株も堅調に推移

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が値を上げ、信越化学工業(4063)も続伸となりました。

また、トヨタ自動車(7203)も続伸し、キヤノン(7751)、ニコン(7731)、東京エレクトロン(8035)などが上昇して年初来高値を更新しています。

一方、ファナック(6954)が高値更新後に反落して安く引けました。また、ソフトバンクグループ(9984)も小幅下落となり、任天堂(7974)は大きく値を下げています。

なお、データ改竄問題で批判の的になっている神戸製鋼(5406)も大幅下落となりました。

新興市場では、ウォンテッドリー(3991)が急落する反落で引けましたが、全体的に見れば、目立った値動きは少なかったようです。

青山 諭志