2024年1月に新NISAがスタートすることを受けて、つみたてNISAの利用をためらっている方は多いのではないでしょうか?
「どうせ新NISAになるなら、つみたてNISAの口座開設は二度手間では?」
このように考えている方も多いでしょう。
しかし、そのような懸念は不要です。つみたてNISAの口座を開設すれば、新NISAの口座も自動的に開設されるからです。
今回はNISAは新NISAから始めるよりもつみたてNISAから始めたほうが手間なく、お得であることを解説していきます。
この記事を読んでわかること
- 新NISAとつみたてNISAの違い
- 新NISAとつみたてNISAのどっちから始めるべきか
- 2023年につみたてNISAを始める方が手間なくオトクな理由
つみたてNISAとは
まずはつみたてNISAについて簡単に紹介します。
つみたてNISAは年間最大40万円の投資から得られる利益が20年間非課税となる税制優遇制度です(通常、投資の利益には約20%の税金がかかります)。
投資対象となる商品は金融庁の基準を満たした一定の投資信託で、2023年6月時点では約200本がラインナップされています。
なお、つみたてNISAのほかには一般NISAもあります。こちらは株式など、投資信託以外の商品も非課税にでき、年間120万円の投資が可能となっています。ただし、非課税期間は最大5年です。
一般NISA |
つみたてNISA |
|
1年間に投資できる金額 |
120万円 |
40万円 |
利益が非課税となる期間 |
5年間 |
20年間 |
投資できる商品 |
上場株式や投資信託など |
金融庁が定めた基準を満たす一定の投資信託 |
投資方法 |
一括購入とつみたて購入の両方可 |
つみたて購入のみ |
対象年齢 |
18歳以上 |
18歳以上 |
新NISAとは
新NISAは2024年1月からスタートする税制優遇制度です。
2023年末までのつみたてNISAや一般NISAの内容を継承しつつもパワーアップした内容となっています。
新NISAはつみたて投資枠と成長投資枠の2つの制度により構成され、両制度の併用も可能です。
それぞれ対象の投資商品から得られる運用益に対する税が免除される内容となっており、詳細は以下のように異なります。
成長投資枠(一般NISAの内容を継承) |
つみたて投資枠(つみたてNISAの内容を継承) |
|
1年間に投資できる金額 |
240万円 |
120万円 |
非課税期間 |
無期限 |
無期限 |
投資できる商品 |
上場株式や投資信託など |
金融庁が定めた基準を満たす一定の投資信託 |
投資方法 |
一括購入とつみたて購入の両方可 |
つみたて購入のみ |
対象年齢 |
18歳以上 |
18歳以上 |
なお、成長投資枠は1200万円、つみたて投資枠は1800万円を超えて運用することはできません。
また、両制度を併用する場合も1800万円が運用可能上限額となっています。
新NISAまで待たずにつみたてNISAを始めるべきたった1つの理由
2024年に新NISAが始まることを受けて、つみたてNISAの利用をためらう必要はありません。
というのも、つみたてNISAの口座を開設すれば、新NISAの口座も同じ金融機関で自動的に開設されるため、二度手間にはならないのです。
また、つみたてNISAを始めて、制度が終了する2023年末までに投資した分については、投資した年から数えて20年間の非課税措置を受けられます。
NISAを最大限活用するなら、今すぐつみたてNISAを始めることが最もオトクな選択肢となるのです。
つみたてNISAは金融機関で証券口座を申し込むことで始められます。
例えば、人気ネット証券会社のSBI証券であれば、公式サイトから口座開設を申し込むことで、最短翌営業日に口座が開設されます。同時につみたてNISAの申し込みも可能です。
口座が開設されたら、つみたてNISAの対象商品となっている投資信託から運用したいものを決め、つみたてNISA預かり(つみたてNISA口座での購入)を選択すれば、つみたてNISAによる投資を始められます。
運用する投資信託はどうやって選べばいい?
金融機関によって、つみたてNISA対象の投資信託ラインナップは異なり、野村證券のように7本と厳選している金融機関もあれば、SBI証券のように200本近い商品をラインナップしている証券会社もあります。
豊富な商品ラインナップから運用商品を選ぶ場合は、公式サイトのランキングを参考に選ぶのも1つの手です。
SBI証券でも、投資信託の「販売金額人気ランキング」を用意しているので、運用商品選びの参考にすると良いでしょう。
つみたてNISAと新NISAの両方におすすめの証券会社2選
NISAを始めるのであれば、まずは証券口座の開設が必要となります。
ここでは、これからNISAを始めたい初心者の方に向けて「おすすめの証券会社2選」を紹介します。
いずれも投資信託やつみたてNISA対象の商品が充実していることから、現行NISAと新NISAの両方でおすすめの証券会社です。
※見出し横の★マークはおすすめ度を表しています。参考にしてください。
1. SBI証券【★★★★★】
<基本情報>
項目 |
内容 |
特徴&おすすめポイント |
取扱商品ラインナップが豊富で手数料が低い |
IPO実績 |
117銘柄(2022年実績) |
外国株 |
9カ国(米国・中国・シンガポール・タイ・マレーシア・インドネシア・ロシア・韓国・ベトナム) |
口座開設日数 |
最短翌営業日 |
投資信託の本数 |
2648本 |
つみたてNISA対応本数 |
195本 |
SBI証券は、2023年中に国内株の手数料無料化を目指しており、コスト意識が高い人であれば注目必須の証券会社です。
国内株はもちろん、米国株をはじめ世界9カ国の銘柄に投資できます。米国株の取扱銘柄数は5600銘柄超で主要ネット証券最高水準(2023年1月30日時点)。
国内株は0円から取引可能であり、IPO取り扱い銘柄数も主要ネット証券の中ではダントツの実績を誇っています(主要ネット証券とはSBI・楽天・松井・マネックス・auカブコムの5社)。
また、投資信託のサービスも充実しており、保有額の最大0.25%がPontaポイントやTポイントとして還元されるほか、投資信託の購入には「Tポイント」「Pontaポイント」を1ポイント1円として利用できるので、少額から投資したい方にも最適です。
投資信託の購入に三井住友カードを利用すれば、最大5%のポイント還元が受けられ、たまったVポイントは1ポイント1円で投資信託の買付に利用できるほか、景品との交換やキャッシュバックサービスにも使えます。
おすすめポイント
- 1日100万円までの取引なら手数料無料(国内株)
- 投資信託の保有でTポイントやdポイントがたまる
- 三井住友カードの投信クレカ積立で最大5.0%のVポイントがたまる
- IPO引受社数NO.1(2022年3月通期)
- 充実の米国株&投資信託ラインナップ
2. 楽天証券【★★★★】
<基本情報>
項目 | 内容 |
特徴&おすすめポイント |
|
IPO実績 |
65銘柄(2022年実績) |
外国株 |
6カ国(米国・中国・シンガポール・タイ・マレーシア・インドネシア) |
口座開設日数 |
最短翌営業日 |
投資信託の本数 |
2630本 |
つみたてNISA対応本数 |
192本 |
楽天証券は900万口座の開設実績を誇る日本屈指の証券会社です。
楽天カードを使って投信積立を行うと、ポイント還元率最大1%で楽天ポイントが貯まるほか、投資信託の購入にも楽天ポイントを利用できます。
そのため普段から楽天ポイントを貯めている方におすすめのネット証券会社です。
また、楽天証券と楽天銀行を連携するマネーブリッジを利用すれば、楽天銀行の普通預金金利が最大0.1%になるのも魅力的。株の購入時には、証券口座の不足分が楽天銀行の普通預金残高から自動入金される自動入出金(スイープ)サービスも便利です。
おすすめポイント
- 1日100万円までの取引なら手数料無料(国内株)
- 投資信託の保有で楽天ポイントがたまる
- 楽天カードで投資信託を購入すると楽天ポイントがたまる
- 充実のつみたてNISAラインナップ
- 楽天銀行との連携で普通預金金利が0.1%にアップ
参考資料
まとめ
- 新NISAとつみたてNISAのどっちからスタートするかで悩んでいる人にはつみたてNISAがおすすめ
- つみたてNISAで口座を開設すれば、同じ金融機関で新NISAの口座も自動的に開設される
- おすすめの金融機関はつみたてNISAのラインナップが豊富なSBI証券と楽天証券
MeChoice編集部