平均年収の推移(30年前から)

国税庁が2022年9月に発表した「令和3年分 民間給与実態調査」によると、2021年の平均年収は443万円です。

30年前の1991年の平均年収を見ると、446万6000円でした。

推移を見ると、2021年と1991年では平均年収はほぼ変わっていません。

この30年で最も高い平均年収が、1997年の467万3000円でした。

平均年収は30年間変わらないにもかかわらず、社会保険料の負担が増えています。

そのため、同じ収入でも手取り収入は減少しているといえるでしょう。

さらに、手取りが同じでも支出に影響する物価の変動について確認してみましょう。

物価上昇率と消費税の推移

総務省の消費者物価指数によると、2022年度の総合指数は2021年度と比べて3.2%上昇しました。

消費税は1989年に3%から1997年に5%、2014年から8%に引き上げられ、2019年から10%となっています。

平均年収が変わらない状況で物価や消費税が上昇しているので、使えるお金が少なくなっているといえるでしょう。

物価上昇率と社会保険料の負担は深刻

社会保険料と平均年収を30年前と比較して解説しました。

社会保険料は、雇用保険を除けば負担の割合が増えています。

平均年収については、30年前から400万円台で変わっていません。

収入から負担する社会保険料の割合が増えているため、使えるお金は以前より少なくなっているといえるでしょう。

今後も社会保険料や税負担が増していくと考えられます。

家計のバランスが崩れないように、収支の状況をしっかりとチェックする必要があるでしょう。

参考資料

川辺 拓也