●40歳代で押さえるべき老後対策
40歳代が老後の対策を実施する場合、利率には目を向けておきましょう。
40歳代は老後までの期間が20歳代や30歳代より短いため、より資産運用を効率的に実施する必要があります。
利息の低い金融商品に資金を投じるより、より利率が高い商品を運用すると良いでしょう。
ただし、利率の高い金融商品は、元本割れを起こすリスクもあります。
リスクとリターンの関係を見ながら、運用商品を決定してください。
●50歳代で押さえるべき老後対策
50歳代は、資産を増やす方法と同時に「資産を減らさない」準備も必要です。
家計の中で不要な支出がないか見直して、出費を抑える工夫をしましょう。
また、病気や介護になった場合に必要な緊急資金を確保しておく必要もあります。
予備費を準備するか、保険でカバーすべきかよく検討しておきましょう。
老後の生活資金は自助努力が必要
60歳代は、およそ5世帯に1世帯が貯蓄4000万円以上を保有していました。
老後の生活は、厳しさを増しているといえます。
2023年4月分の年金は、原則で2.2%の引き上げとなりましたが、物価高や退職所得の課税強化が検討されているので、より自身で資産を形成する重要性が高まるでしょう。
老後の生活資金を確保する目的は同じでも、各年代で押さえておくべき対策は異なります。
それぞれの年代に合わせた資産運用を心がけてください。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)ー2022年(令和4年)平均結果」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査 二人以上世帯調査 (令和4年)」
- 金融庁「資産運用シミュレーション」
- 内閣官房新しい資本主義実現本部事務局「三位一体労働市場改革の論点案」2023年4月12日
川辺 拓也