60歳代の保有資産の内訳は?

60歳代が保有する資産の内訳は、【グラフ2】の通りです。

【グラフ2】

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査 二人以上世帯調査 (令和4年)」を元に筆者作成

保有資産の割合を見ると、預貯金が97.7%で最も多くなりました。

退職金や、これまで保有している資産を現金に換金して、預金していると考えられます。

次いで「積立型保険商品」「株式」「個人年金保険」が続きました。

では、4000万円を達成させるためには、どのような準備や対策が必要なのでしょうか。

押さえておきたい老後対策について解説します。

目指せ貯蓄4000万円!各年代で押さえておくべき老後の対策

老後の対策といっても、20歳代と50歳代では押さえておくべきポイントが異なります。

各年代で、老後の資産形成をどのようにするべきか確認しましょう。

●20歳代や30歳代で押さえるべき老後対策

20歳代や30歳代は、老後までの「期間」が他の年代よりアドバンテージになります。

そのため、投資する期間が長いと効果が高まりやすい運用を心がけましょう。

代表的な方法は「複利運用」です。

複利運用は、運用成果で増えた分も投資元本に加えて運用します。

そのため、成果がプラスになれば、運用期間が長くなるほど収益が増えやすいです。

老後まで時間がある20歳代や30歳代は、他の世代より有利にはたらきます。

毎月3万円を積み立てた場合の運用利益を、金融庁の資産運用シミュレーションで比べてみましょう。

  • 10年:59万2000円
  • 30年:668万2000円

積立期間は3倍でも、複利運用の効果により、運用利益は約11倍になっています。

以上から、20歳代や30歳代は複利運用で成果がでる手段で老後の資産を準備すると良いでしょう。