関西弁5. からい

jazz3311/shutterstock.com

香辛料が効いた、刺激的な味のことを指す「からい」。

関西では「辛い」という意味合いに加え、「塩辛い」「しょっぱい」というニュアンスでも使われます。

香辛料の辛さと塩気の強さの両方を「からい」と表現するため、料理の味が相手に伝わりにくいシーンもしばしば。

関西の友人から「このスープからいわ、飲んでみて」と言われ、関東の人が一口飲んでみると、塩気が強くてむせそうになったエピソードもあります。

関東の人は「からい」と言われたから香辛料のことを考えていたのに、想定外の塩の味を感じて驚いてしまったのです。

関西弁の「からい」のニュアンスを判断する方法は人により様々ですが、その内の1つに料理の味が挙げられます。

カレーなら香辛料が効いている料理だから「辛い」という意味での「からい」、味噌汁は香辛料より塩気を感じやすい料理だから「しょっぱい」という意味での「からい」、という感じです。

スープのように香辛料と塩気の両方の味を想定できる場合は、「コショウが効いてんの?」と聞き返すこともあります。

目の前に並んでいたり、相手が食べたりしている料理から「からい」のニュアンスを読み取ります。

機会があれば、ぜひ試してみてください。

【番外編】擬音をよく使う

関西弁から少し離れてしまいますが、関西での会話では擬音をよく使用することも紹介します。

もちろん関西以外の地域でも擬音を使って話す機会はありますが、関西は擬音が登場する頻度がほかと比べると多い傾向にあるのです。

分かりやすいのが、道案内。

共通語だと「この道を真っすぐ行って・・・」と言うところ、関西弁だと「この道ガーっと行って・・・」になることがあります。

ほかにも「ソースをたーっとかけて・・・」「たこ焼き作るときは楊枝をチュチュチュッて動かして・・・」など、擬音を盛り込みながらテンポよく会話を繰り広げています。

擬音が含んでいるニュアンスをうまく取り入れて楽しく話をするのが、関西弁の魅力の一つと言えますね。

これからも使っていきたい!あたたかみのある関西弁

今回は、関西人が全国共通語と思いがちな関西弁を紹介しました。

関西弁には、どこか親しみやすく、テンポよく会話を進められそうな言い回しがたくさんあります。

近年はSNS等の発達により「標準語化が進んでいるのでは?」と言われることもありますが、あたたかみのあるフレーズを今後も使っていきたいですね!

※地域により異なります。また由来には諸説あります。

参考資料

太田 彩子