3. 6月15日に天引きされるお金は「2022年度」分と変わらないことも
6月15日に支給される年金は、2023年度分です。ただし、天引きされるお金の中には2022年度と変わらないものもあります。
例えば国民健康保険について、ほとんどの自治体では保険料を6月や7月に決定します。
そのため、4月・6月・8月に徴収する保険料は、仮徴収として前年度の2月と同額としているのです。
その後、10月・12月・2月には本徴収といって、正式に決まった保険料から仮徴収の額を差し引いて天引きします。
介護保険料や後期高齢者医療制度の保険料、住民税でも同様のケースが見られます。
年金額や天引きされる額、資格取得のタイミング等でも異なるので、詳しくはお住まいの自治体にてご確認ください。
4. 厚生年金や国民年金の額面はいくらか
参考までに、直近で公表されている2021年度末時点での年金額について、最後に確認しましょう。
4.1 厚生年金の平均月額
全体:14万3965円
- 男子:16万3380円
- 女子:10万4686円
※国民年金の月額を含む
4.2 国民年金の平均月額
〈全体〉平均年金月額:5万6368円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9013円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4346円
厚生年金は、会社員や公務員などの第2号被保険者が、国民年金に上乗せして受給できる年金です。
そのため、厚生年金を受け取れるかどうかでもその水準が大きく異なることがわかります。
またグラフを見る限り、個人差もあります。
特に厚生年金では現役時代の報酬や加入期間によって左右されるため、まずは額面についても目安額を個別に確認する必要があるでしょう。
ねんきんネットやねんきん定期便などを活用し、チェックしてみましょう。
5. 6月支給の年金額の確認を
6月15日は、2023年度分の最初の年金支給日です。
増額改定ではありますが、天引きされるお金があることに注意しましょう。
天引きされる税金や保険料は、2022年度分と変わらないことが予想されます。実際の金額については、年金振込通知書にて確認できます。
現役世代の方は、まずはねんきんネットやねんきん定期便などで見込額を確認する習慣をつけましょう。
参考資料
- 厚生労働省「保険料(税)の特別徴収~図解資料~」
- 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2022年12月)
- 日本年金機構「Q.年金から所得税および復興特別所得税が源泉徴収される対象となる人は、どのような人でしょうか。」
太田 彩子