今年もいよいよ暑い日が始まろうとしています。そんな中、電力会社各社は電気料金の値上げを発表。なんとかエアコン代を節約したいところですが、健康を損なうおそれもありますので、それ以外の部分を節約する必要がありますね。
2023年度は3年ぶりに年金額が引き上げとなりました。しかし、月額で約1300円前後の増額。「年金だけでは厳しい」状態が変わったわけではありません。
そもそも、いまのシニア世代の方は、毎月どれくらいの年金を受け取っているのでしょうか。今回は、「男性・厚生年金月額15万円」にフォーカスして年金事情をのぞいていきたいと思います。
1.「国民年金」と「厚生年金」
そもそも年金には大きく分けて、国民年金と厚生年金があります。
年金制度の仕組み上、「国民年金」か「厚生年金」かで老後に受け取る年金額が大きく異なるため、ご自身がどちらに当てはまるのか確認しておきましょう。
「国民年金」は、日本に住む20歳以上60歳未満の方が加入対象となります。自営業や専業主婦(主夫)の方は、40年間(480カ月)国民年金保険料を納めることで、将来、満額の国民年金を受け取ることができます。ちなみに、2023年度の67歳以下新規裁定者の国民年金は満額79万5000円(年額)。ひと月あたり6万6250円です。
会社員や公務員の方が加入対象となる「厚生年金」。厚生年金は、現役時代の年収によって将来受け取る年金額が変わるため、個人でバラつきが見られます。では、この厚生年金。いまのシニアの人たちはどれくらい受け取っているのでしょうか。
最新データから、厚生年金の受給額事情に迫っていきましょう。
2. 厚生年金「月15万円」の受給者はどのくらいいるのか
厚生労働省が発表した「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をベースに、まずは厚生年金の平均月額の受給者数を1万円のレンジで確認していきます。
全体:平均年金月額:14万3965円
- 1万円未満:9万9642人
- 1万円以上~2万円未満:2万1099人
- 2万円以上~3万円未満:5万6394人
- 3万円以上~4万円未満:10万364人
- 4万円以上~5万円未満:11万1076人
- 5万円以上~6万円未満:16万3877人
- 6万円以上~7万円未満:41万6310人
- 7万円以上~8万円未満:70万7600人
- 8万円以上~9万円未満:93万7890人
- 9万円以上~10万円未満:113万5527人
- 10万円以上~11万円未満:113万5983人
- 11万円以上~12万円未満:103万7483人
- 12万円以上~13万円未満:94万5237人
- 13万円以上~14万円未満:91万8753人
- 14万円以上~15万円未満:93万9100人
- 15万円以上~16万円未満:97万1605人
- 16万円以上~17万円未満:101万5909人
- 17万円以上~18万円未満:104万2396人
- 18万円以上~19万円未満:100万5506人
- 19万円以上~20万円未満:91万7100人
- 20万円以上~21万円未満:77万5394人
- 21万円以上~22万円未満:59万3908人
- 22万円以上~23万円未満:40万9231人
- 23万円以上~24万円未満:27万4250人
- 24万円以上~25万円未満:18万1775人
- 25万円以上~26万円未満:11万4222人
- 26万円以上~27万円未満:6万8976人
- 27万円以上~28万円未満:3万9784人
- 28万円以上~29万円未満:1万9866人
- 29万円以上~30万円未満:9372人
- 30万円以上~:1万4816人
※国民年金部分を含む金額です。
厚生年金月額15万円以上の受給者は745万4110人。全体の約46%であることがわかります。では「男性」のみに絞ってみてみましょう。
男性の厚生年金平均月額は16万3380円。月に15万円以上受け取っている人は、695万4102人、男性全体の64.2%です。
半数以上の方が「15万円」を受け取っていることになりますね。
とはいえ、厚生年金の金額は現役時代の年収と保険料を収めた期間で決まるため、あくまで「平均」として見ておきましょう。