株式市場の振り返り-日経平均株価は5日ぶり反落、今年初の5連騰ならず

2017年9月22日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 20,296円(▲51円、▲0.3%) 5日ぶり反落
  • TOPIX 1,664.6(▲4.1、▲0.3%) 5日ぶり反落
  • 東証マザーズ総合指数 1,056.9(▲14.4、▲1.4%) 反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:636、値下がり銘柄数:1,276、変わらず:116
  • 値上がり業種数:14、値下がり業種数:19
  • 年初来高値更新銘柄数:91、年初来安値更新銘柄数:1

東証1部の出来高は16億9,371万株、売買代金は2兆5,296億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。FOMCと日銀金融政策決定会合という重要な金融イベントが終わり、一部の投資家が模様眺めに徹したと見られます。

一方で、解散総選挙を睨んだ“選挙相場”の勢いは続いており、商いが急速に細ることはありませんでした。売買代金も2兆5,000億円を上回っています。

そのような中、日経平均株価は寄り付き後こそ高く推移したものの、円安進行が一服したことなどから、その後はマイナス圏で推移しました。後場の序盤には一時▲98円安まで売られる場面も見られましたが、下値を試す動きは限定的に止まっています。ただ、今年初の5連騰はならず、5日ぶりの反落で引けました。

なお、TOPIXも同じような値動きとなり、5日ぶりの反落で引けています。

東証マザーズ総合指数は大幅反落、売買代金は12日連続の1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は6,966万株、売買代金は803億円となり、いずれも前日より増加しました。売買代金は12日連続の1,000億円割れになるなど、商いの水準は低いままですが、下値を拾う動きも徐々に出始めているようです。

ただ、主力株の下落等により、総合指数は大幅反落となり、1,100ポイント回復は少し遠のいたと考えられます。今後は引き続き、個人投資家の資金流入を後押しするような新たな物色テーマの登場が待たれましょう。

資生堂や三越伊勢丹HDなどインバウンド関連銘柄が急落、任天堂も大幅続落

個別銘柄では、日東電工(6988)、アステラス製薬(4503)、花王(4452)、電通(4324)、スズキ(7269)なども大幅安となりました。

また、中国政府が日本向け団体ツアー観光客数を制限したというニュースが流れたことから、インバウンド関連銘柄が軒並み値を下げ、三越伊勢丹ホールディングス(3099)と資生堂(4911)が急落し、高島屋(8233)やビックカメラ(3048)なども大幅下落となっています。

その他では、任天堂(7974)が続落となり、ソニー(6758)や三菱電機(6503)も冴えない値動きでした。

一方、コマツ(6301)と日立建機(6305)が値を上げて年初来高値を更新しました。また、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など金融株も堅調な値動きで推移したようです。

新興市場では、ウォンテッドリー(3991)が3日連続の急落となり、上場来安値を更新しました。また、ユーザベース(3966)やインフォテリア(3853)が大幅安となり、比較.com(2477)も急落して引けています。

一方、ASJ(2351)が急騰し、ミクシィ(2121)も堅調に推移しました。

青山 諭志