LIMOが2022年6月にお届けしたガーデニング記事から、人気の記事をピックアップして再掲載します。
(初掲載*2022年6月26日)
庭に樹木を植えたいけれど、適当なスペースがないとお悩みの方も多いのではないでしょうか。
大きく育つ樹木は広いスペースが必要ですが、低木ならばコンパクトなスペースでも育てることが可能。高木と同じように四季折々の景色を楽しむことができますよ。
今回は美しい花と芳香が同時に楽しめるオススメの低木を紹介します。
1. 樹木の選び方
樹木は花と違って植え替えるのが難しい植物。一度植えると移植が困難になるので、慎重に選ぶことが重要です。オススメの低木を紹介する前に、まずは樹木の選び方を紹介しましょう。
1.1 落葉樹と常緑樹
樹木は大きく分けて2つの種類があります。ひとつは落葉樹、もうひとつは常緑樹です。それぞれの特徴は次のようになります。
- 落葉樹…四季によって姿を変える樹木。春には新緑、秋には紅葉が楽しめる。夏は木陰を作り、冬は葉を落とし、木漏れ日がさす。秋の落ち葉掃除が大変という点がデメリット。
- 常緑樹…一年を通して葉をつけている樹木。道路からの目隠しや生垣に最適。落ち葉の掃除がほとんど必要ないが、景色の変化に乏しいというデメリットも。
気に入ったビジュアルの樹木を植えるのが一番ですが、メリット・デメリットを踏まえるのも大切なこと。樹木を植えたい場所にはどちらが適しているのか、考えながら選んでくださいね。
1.2 環境を考える
日当たりや水はけ、風通しを考慮し、環境に適した樹木を植えるようにしましょう。
樹木が好む環境と植え付け場所の環境が違うと、元気に育たないこともあります。
また、玄関や隣家との境目、道路に面したところには常緑樹がオススメ。落葉樹を植えると、落葉した葉が周辺を汚してしまうことがあるので注意しましょう。
2. 庭のシンボルツリーにオススメ!花と香りが楽しめる低木6選
2.1 クチナシ
夏の花木の代表的な存在のクチナシ。樹高1~2メートルの常緑低木で、6~7月に濃厚な甘い香りの花を咲かせます。
ゴージャスな花のオオヤエクチナシや、愛らしい小花をつけるコクチナシ、葉に白い模様が入った斑入りクチナシなど品種が豊富。西日を避けた日向~半日陰で育てましょう。※参考価格:1000円前後(5号ポット苗)、3000円前後(5号鉢)
2.2 クロバナロウバイ
春から初夏にかけて、深いレッドのシックな花を咲かせるクロバナロウバイ。
樹高0.5~1メートルの落葉樹で、花だけでなく茎や葉からも甘い香りが楽しめます。
樹形がコンパクトなので、花壇に植えるのもオススメ。半日陰でも育ちますが、日当たりがよい方が花つきがよくなります。※参考価格:6000円前後(60センチ、苗木)
2.3 セファランサス
初夏から夏にかけ、チアガールが持つポンポンのようなユニークな白花をつけるセファランサス。樹高1~3メートルの常緑樹で、甘い香りが楽しめます。
品種には、コンパクトな樹形のシュガーシャック、耐寒性があるムーンライトファンタジーなどがあり、どちらも半日陰~日当たりがよい場所がオススメ。秋には赤い実も観賞できますよ。※参考価格:2000円前後(6号鉢)
2.4 ジャスミン
初夏から秋にかけ、白く爽やかな花を咲かせるジャスミン。樹高2~3メートルの半常緑つる性植物で、花からは甘くて上品な香りが楽しめます。
さまざまな品種がありますが、なかでも花数が多く香りが強いハゴロモジャスミンは人気の品種。日当たりと水はけがよい場所で育てましょう。
耐寒性がやや弱いので、関東以西での植樹をオススメします。※参考価格:600~1000円前後(3号ポット苗)
2.5 ミツマタ
冬の終わりから春にかけ、白やオレンジ、紅色の球状の花を咲かせるミツマタ。樹高2メートルほどの落葉樹で、花からは甘酸っぱい香りが楽しめます。
花と葉が同時に存在せず、枝の先に花だけがポンポンと咲く姿はとても個性的。花が終わる春に芽吹く新葉も、青々としてステキです。
水はけがよい場所であれば、明るい日陰でも育てられます。※参考価格:6000円前後(60センチ、苗木)
2.6 ティーツリー
アロマオイルでも馴染みが深いティーツリー。多くの品種は中高木ですが、コットンキャンディという品種は樹高0.5~1メートルの常緑低木樹。
花ではなく、葉から柑橘系の香りがします。春に咲かせるフワフワとしたピンクの花は、とてもロマンティック。
日当たりと水はけがよい場所に植えてください。※参考価格:1200円前後(4号ポット苗)
3. まとめにかえて
低木の魅力は、コンパクトなスペースでも植えやすいことと、お手入れがしやすいこと。高木と同じようにシンボルツリーにもなりますので、ぜひ自宅にピッタリの低木を選んでみてください。
大事に育てると、美しい花とステキな芳香を楽しむことができますよ。
LIMO編集部