2023年5月12日に発表された、株式会社SANKYO2023年3月期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。
スピーカー:株式会社SANKYO 代表取締役社長 CEO(最高経営責任者) 石原明彦 氏
株式会社SANKYO 代表取締役副社長執行役員 COO(最高執行責任者) 富山一郎 氏
株式会社SANKYO 常務執行役員 髙橋博史 氏
株式会社SANKYO IR室長 磯野雅洋 氏
業績ハイライト
髙橋博史氏:髙橋でございます。私から2023年3月期決算概要をご説明します。
まず、業績ハイライトです。2023年3月期はパチンコ機・パチスロ機の販売台数が大きく伸び、前期比で大幅な増収増益となりました。近年導入した商品の良好な市場評価が追い風となり、パチンコ機・パチスロ機の販売はともに好調に推移しました。
決算サマリー
通期の振り返りです。遊技機市場全体では、前年度に発生した新規則機への入替需要の反動減により、本年度の総販売台数は前年度を下回る結果となりました。しかし、パチンコ市場は堅調に推移し、とりわけパチスロ市場は6.5号機・スマートパチスロ登場を境に、回復基調が鮮明になっています。
このような中、パチンコ事業では、主力タイトルをはじめ、新規タイアップ機を織りまぜながらパーラーの需要を喚起し、販売台数を伸ばすことで、販売シェアNo.1を獲得することができました。
また、パチスロ事業では、当社グループのスマートパチスロ機第1弾「パチスロ 革命機ヴァルヴレイヴ」がヒットし、パチスロ市場における当社グループの存在感向上に貢献しています。
決算サマリー
実績のサマリーです。パチンコ事業およびパチスロ事業の業績が大きく改善し、前期比で大幅な増収増益となりました。
売上高の増減要因
主要項目の増減要因等についてです。まず、連結売上高の増減要因の内訳はご覧のとおりです。
営業利益の増減要因
連結営業利益については、パチンコ機・パチスロ機の売上総利益の大幅な増加により、大きく伸びています。
費用構成
費用構成です。研究開発費は前期比で23億円増加、販売手数料は前期比で15億円増加となりました。
B/Sサマリー
連結貸借対照表です。資産合計は前期比で567億3,700万円の増加となり、負債合計は主に仕入れ債務、未払法人税等の増加により、前期比で165億9,800万円の増加となりました。純資産合計は配当金の支払いによる減算と、当期純利益の加算により401億3,900万円の増加となりました。自己資本比率は前期から2.5ポイント低下し、84.3パーセントとなっています。
パチンコ機関連事業
ここからは、事業の概況をご説明します。まず、パチンコ機関連事業の売上高増減要因です。各ブランドの数量増加とともに、SANKYO・JBブランドの販売価格の上昇が、売上高の押し上げ要因となりました。
パチンコ機関連事業
パチンコ機の販売タイトルについて、前年度の7タイトルから3タイトル増加し、本年度は10タイトルとなりました。主力タイトルをはじめ、新規タイアップ機を織りまぜながら、パーラーの需要取り込みを図りました。
パチスロ機関連事業
パチスロ機関連事業の主な増収要因です。SANKYOブランドの販売が前年度の1タイトルから2タイトルに増加したことや、当社グループのスマートパチスロ機第1弾「パチスロ 革命機ヴァルヴレイヴ」が増産を伴うヒットとなり、販売数量が伸びたことが寄与しました。
パチスロ機関連事業
パチスロ機の販売タイトルについて、本年度は前年度と同様の3タイトルを投入しました。
パチンコ機販売シェア(台数ベース)
本年度のパチンコ機販売台数のマーケットシェアです。当社の推計となりますが、2022年度の当社の販売シェアは約25パーセントとなる見込みであり、2位以下を大きく引き離してシェアNo.1になると考えています。
パチスロ機販売シェア(台数ベース)
パチスロ機のマーケットシェアです。パチンコ機同様、2022年度の数字は推計となりますが、当社のシェアは8パーセント程度となる見込みであり、6.5号機およびスマートパチスロの販売を契機に販売シェアの向上を果たすことができました。私からの説明は以上です。
パチンコ市場
石原明彦氏:石原です。私から2024年3月期の予想についてご説明します。まず、パチンコ市場の現況について、2023年度はスマートパチンコ機の導入も始まり、パーラーの需要は堅調に推移すると見込んでいますが、回復基調が鮮明なパチスロ市場への需要が先行する動きが見られると考えています。
パチスロ市場
パチスロ市場の現況です。2022年度から導入が始まった6.5号機、スマートパチスロ機により、市場の回復が鮮明となっています。2023年度もこの勢いが継続し、パーラーのパチスロへの投資意欲は強含むと考えています。
業績予想ハイライト
2024年3月期の業績予想のハイライトです。パチンコ機・パチスロ機ともに、前期から販売台数を伸ばし、増収、営業増益を見込んでいます。パチンコ機事業では前期に引き続きトップシェアを堅持し、パチスロ機事業ではシェアのさらなる伸長を目指します。
2024年3月期予想サマリー
スライド21ページから28ページにかけては、サマリーや事業の見通しを示しています。当説明会では時間の都合上、説明を割愛しますので、お時間のある際にご確認ください。
2024年3月期:当社の取り組み
2024年3月期の当社のパチンコ・パチスロ市場における取り組みについてご説明します。
パチンコ機関連事業については、主力タイトルと新規タイアップ機を織りまぜながら、パーラーの需要を喚起するとともに、スマートパチンコ機の開発においては、当社グループの開発優位性を発揮し、市場の活性化につながるような商品を供給できるよう、投入準備を進めていきます。
パチスロ機関連事業については、前期で築いたパーラーにおける商品実績・信頼を足掛かりにさらなるシェア伸長を実現するため、販売タイトル数の充実を図り、積極的にスマートパチスロ機を投入していきます。
また、事業環境では、近年半導体等の電子部品の調達難による影響について、需給環境が改善傾向にあること、長期にわたる部材不足の間に蓄積した部材調達ノウハウにより、大きな影響は想定していません。
株主還元について
当社の今後の株主還元方針についてご説明します。2023年3月期については、当初配当金額を120円の予定としていましたが、業績水準の向上から期中に修正を発表し、2022年3月期の配当金額100円から50円増配の150円とする予定です。
次期に当たる2024年3月期の年間配当金は、150円を予定しています。
なお、今後の利益配分および内部留保の活用方法については、安定配当を基本としつつ、成長のための事業投資、自己株式取得による機動的な株主還元などに、適正な配分となるよう有効活用していきます。
以上で私からのご説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。