株式市場の振り返り-日経平均株価は続落、47日ぶりに±1%超の騰落率

2017年8月9日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 19,738円(▲257円、▲1.3%) 続落
  • TOPIX 1,617.9(▲17.4、▲1.1%) 続落
  • 東証マザーズ総合指数 1,090.0(▲27.7、▲2.5%) 大幅反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:287、値下がり銘柄数:1,657、変わらず:78
  • 値上がり業種数:3、値下がり業種数:30
  • 年初来高値更新銘柄数:83、年初来安値更新銘柄数:44

東証1部の出来高は20億6,631万株、売買代金は2兆6,976億円(概算)となり、いずれも前日より大幅に増加しました。

株式市場が久しぶり大きく下落したことなどから、利益確定売りや損切り、下値を拾う動きなどがあり、活況な商いとなりました。出来高は7日ぶりに20億株を超え、売買代金も同じく7日ぶりの高水準となっています。

そのような中、日経平均株価は寄り付きこそ小幅下落だったものの、前場の半ばから急落し、後場の開始直後には一時▲335円安となる場面が見られました。その後、やや切り返しましたが、結局は続落で終わっています。

なお、日経平均株価の騰落率(前日の終値との比較)が±1%を超えたのは、6月2日以来47日ぶりのことです。これだけ長期間に渡って±1%未満だったことは、少なくともこの21年間では見られなかった事象でした(1995年以前は不明)。まさしく、久しぶりに相場が動いた日になったようです。

なお、TOPIXも同じような値動きで推移して続落で引けました。

東証マザーズ総合指数は大幅反落、売買代金は6日連続で1,000億円割れの薄商い

東証マザーズの出来高は7,194万株、売買代金は876億円となり、いずれも前日より増加しました。ただ、増加はしたものの、水準そのものは低いままであり、売買代金は6日連続で1,000億円を下回っています。

なお、売買代金が6日連続で1,000億円を下回るのは、約半年ぶり(2月3日~10日以来)のことです。

また、総合指数も大幅下落となり、終値では5月29日以来の1,100ポイントを割り込みました。引き続き、個人投資家の投資資金の回帰が待たれますが、少し時間を要しそうです。

決算発表後のオリンパスが急落、ケーズホールディングスは爆騰

個別銘柄では、主力大型株が軒並み大きく値を下げ、ファーストリテイリング(9983)は年初来安値を更新しました。

また、前日に決算を発表したオリンパス(7733)が▲7%安の急落となり年初来安値を更新したほか、信越化学工業(4063)も▲4%超安の急落となり、ダイキン工業(6367)、日東電工(6988)、セコム(9735)も大幅安となっています。

一方、前日に業績予想の上方修正を行ったヤマハ発動機(7272)が一時+6%超高の急騰となり、小幅高となったスズキ(7269)とともに年初来高値を更新しました。

また、大幅増益決算を発表したケーズホールディングス(8282)が爆騰して年初来高値を更新し、良品計画(7453)も堅調に推移するなど、小売株の一角が買われたようです。

新興市場では、Gunosy(6047)が値を上げて連日で年初来高値を更新しました。一方、サイバーステップ(3810)が急落となり、オンコリスバイオファーマ(4588)、ブライトパス・バイオ(4594)、窪田製薬ホールディングス(4596)など医療バイオ関連銘柄が軒並み年初来安値を更新して引けています。

青山 諭志