2023年3月24日に発表された、株式会社ファーマフーズ2023年7月期第2四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。
スピーカー:株式会社ファーマフーズ 代表取締役社長 金武祚 氏
株式会社ファーマフーズ 専務取締役 益田和二行 氏
中期経営計画2026
金武祚氏:みなさま、こんにちは。株式会社ファーマフーズ代表取締役社長の金武祚でございます。よろしくお願いいたします。
当社は創業26年目に入りました。昨年、25年目を迎えた時に、「中期経営計画2026」では売上高1,000億円・営業利益100億円の数値目標を必ず達成すると決定しました。
施策として、やり方・仕組みを変えるべきだと役員会でも議論を続け、「新価値創造 1K」プロジェクトを立ち上げました。プロジェクトがスタートしてからすでに1年経過していますが、現在は計画達成のためのビジョンが明確になり、若い方たちともシェアしながら非常に順調に進んでいます。
1,000億円を目指し、やり方・仕組みを変える
スライド右上に「新価値創造 1K」と記載しています。この「1K」は「1,000億円」を表しています。このようなビジョンのもと、やり方・仕組みを変えることにより、私たちは3つのことを目指しています。
まずは新製品をどんどん発表し、新市場を国内から海外へと広げていきます。そして、これらをマネージングするために、マーケティング、食品・化粧品開発、アグリ、AIなど各分野のプロフェッショナルを招聘し、新組織を設立します。
私たちはこれまでBtoB向けの会社で、開発・素材の販売を行っていました。しかし10年ほど前から、事業のボリュームを大きくすることや、消費者との一体感を作るために末端まで行き届く商品の提供を考えるようになり、開発には数年かかりましたが、自社ブランド商品を発売することができました。
みなさまの中にも試飲された方がいらっしゃるかもしれませんが、スライド右上に記載している「明晰ラボ」という商品で、ピーチ味とレモン味が発売されています。
この商品の重要なポイントは、セブン-イレブンのみで販売されているということです。数年前からセブン-イレブンと話し合いを重ね、「私たちの商品を、日本だけでなく、アメリカにおいても店舗数がNo.1であるセブン-イレブンで販売したい」とお願いし、販売が実現しました。
当商品の配荷率は80パーセントですので、セブン-イレブン全2万1,000店舗のうち約1万7,000店舗で販売されていることになります。
私たちの製品を直接コンビニで販売するという取組みを開始してみると、生産、物流や顧客対応などの部分でさまざまな課題が発生しました。ただし、「ニューモ育毛剤」での急激な変化の経験も活かし、現時点では非常に順調に進んでいると思います。
新市場については、「国内から“海外”市場へ」と記載しています。中国、アメリカにおけるこれまでの海外市場開拓は、三菱商事などの現地商社を通して行っていました。今後は独自で開拓していこうと、6年ほど前から東南アジアでの成長率を6.5パーセントから7パーセントを目標に検討を進め、ベトナムへの進出を決めました。
ベトナムの前にはタイ、カンボジアなどさまざまな国で展開しましたが、私たちの実力から考えると、「インフラが整っている」「現地日本法人が少ない」「親日国家」ということが決め手となり、ベトナムを選択しました。
私自身は3ヶ月間ベトナムに滞在しましたが、結果的にベトナム最大手とも言えるLong Chau(ロンチャウ)というドラッグストアを1,000店舗以上展開するグループと合弁会社を設立することができました。交渉はかなり難航したものの、まずはサプリメント生産工場の建設を決定しました。
ベトナムではさまざまなサプリメント販売や、乳業最大手の1つであるTH Milk社とも取引することとなり、「ファーマフーズ」「ベトナム」「機能性」は重要なキーワードになっていると認識しています。
また、先ほどもお話ししたようにマーケティングをはじめ、各分野のプロと称するような人たちを、3つのグループで約10名採用しました。20年から25年以上の長期キャリアを持つ現役の方や、キャリア20年未満の方、加えて、アグリやAIの部門で現在活躍している海外のプロフェッショナル層を招聘しています。これまでは新入社員を採用して時間をかけて育成してきましたが、大手企業で経験豊富な人材を採用したところ、仕事のスピード感が非常に上がりました。
2026年までに「1K」を達成するのは難しいことではありますが、このようにやり方・仕組みを変えることにより十分達成可能ではないかと感じています。
セグメント別ハイライト
セグメント別ハイライトです。連結業績として、「コロナ禍でよくがんばった」というのが私の実感です。私たちの素材をお客さまにご説明するのはなかなか難しいことではありましたが、3年間さまざまな手を打ってきました。
BtoC事業の「ニューモ育毛剤」「タマゴサミン」、新しい化粧品分野の「まつ毛デラックスWMOA」などの伸びもあり、連結売上高は前年同期比21.9パーセント増と、増収を達成することができました。
また、70年以上の歴史のある明治薬品を子会社化してまもなく3年目に入ります。ここで発想を変え、下請け企業ではなく歴史ある技術企業となるべく、益田専務が明治薬品社長として陣頭指揮をとり、新製品の研究開発投資と広告宣伝を積極的に行い、業績の伸びにつなげています。
BtoB事業の欄に記載していますが、明治薬品の医薬品製造受託は堅調に増収に寄与し、それ以外の事業も含めて前年同期比29.5パーセントの増益を達成しました。
さらに、現在「明晰ラボ」の配荷率が極めて良く、順調に伸びています。先日、購買部門の方から直接お話を聞くことができました。通常、「新製品」のラベルを貼ってもなかなか配荷率が上がらないそうです。それが1ヶ月ほどで配荷率80パーセントになったのはなぜなのか自ら分析したところ、消費者がGABAをすでに認識しており、それに同調して新しい素材が受け入れられるのがトレンドということでした。
大手企業の新製品では起こりうることですが、大手企業に比べて知名度の低い当社でこれができたのは、昨今のWell-being(ウェルビーイング)の考え方にこの商品がぴったり合ったからだと思います。このように、意欲を持ってタイムリーな市場調査を行えば、自身のブランドを育てることができると考えています。
BtoC事業では、第1四半期の広告宣伝投資の効果により定期顧客件数が105万人となりました。定期顧客は私たちの大きな情報元であり財産ですので、コミュニケーションを取りながら新規獲得を増やしていきます。
それらを土台に新しい育毛剤が堅調な伸びを見せています。さらに、新製品の「DRcula(キュラ)」シリーズは発売後の成長率が極めて高く、「まつ毛デラックスWMOA」も売上日本一です。第2四半期3ヶ月間では、すでに12億円の黒字化となっています。
ご承知のように、例年第1四半期、第2四半期は赤字となっていましたが、第2四半期から黒字化できたのは、おそらくやり方・仕組みが変わったことによる効果の1つだと思っています。
バイオメディカル事業では、4つのポイントを記載していますが、大事なのは①です。私たちは、アラジンテクノロジーと呼ばれる鳥類から抗体を取得する技術を持っているのですが、この創薬分野で自己免疫疾患(リウマチ)プロジェクトを立ち上げ、田辺三菱製薬と共同開発しています。
こちらのプロジェクトは私たちの事業の大きな柱です。彼らと情報交換しながらさまざまな開発に取り組んでいますが、最近行われた7回目の研究発表会では、極めて順調な進捗と報告がありました。
②はAMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)です。①とも関連していますが、5年間で15億円と大規模なプロジェクトとなる次世代抗体プロジェクトを進めています。私たちはその種となるリード抗体を作製する役割を担っており、こちらも順調に進んでいます。
それ以外にも、新分野でのプラットフォーム作りに加え、抗体・創薬の事業を加速化、あるいは業界連携という2点のメリットを考え、スウェーデンOLINK社と共同でプロテオーム解析等を行っています。こちらも非常に順調です。
困難なことも多々ありますが、私は本来ポジティブなため、相対的なビジョンとして2026年までにすべきことが明確に見えていますし、そのメッセージを若い人たちにきちんと伝えていきます。
また、食品、化粧品、創薬の分野で成果を出すことができていると言っても過言ではないと考えています。
連結売上高
益田和二行氏:ファーマーズ専務取締役の益田でございます。第2四半期の業績及び通期見通し等について、ご説明します。
まずは、連結売上高です。前期は288億2,100万円でしたが、今期は前年同期比21.9パーセント増の351億4,300万円となりました。詳細はスライドに記載のとおりです。
セグメント利益
スライドは、セグメント利益の推移です。BtoB事業の上半期のセグメント利益は7億円となりました。BtoC事業は第2四半期単体はプラスでしたが、上半期はマイナス8億5,700万円です。
バイオメディカル事業は、研究投資によりマイナス1億4,500万円です。その結果、上半期のセグメント利益はマイナス8億8,300万円となっています。
先ほどお伝えしたとおり、上半期から広告の質と量を見直すため積極的に動いています。下半期は予想を上回るプラスの結果となるよう、社員一丸となって努力しています。
連結四半期業績推移
スライドの棒グラフをご覧ください。第2四半期、第3四半期、第4四半期とプラスを重ね、予想よりもさらに上回るよう日々努力しています。
新商品の新規素材や抗体には、積極的に投資しています。ファーマフーズにとって毎年大きな投資となっている広告については、もちろん売れることも大事ですが、カスタマーサービスの質を向上させようと、社員一丸となって取り組んでいます。
結果として、第2四半期の営業利益は黒字化しています。利益を拡大するべく、努力していることが見て取れるグラフになっていると思います。
【新製品】自社ブランド商品 第1弾「明晰ラボ」セブンイレブンにて販売開始
BtoB事業についてです。先ほど金がお伝えしたとおり、「明晰ラボ」が発売されました。こちらは単発で終わらず、第2弾として「筋肉ラボ」の発売も予定しており、商談は第3弾、第4弾と進んでいます。
セブン‐イレブンや、大手ドラッグストアが中心になるとは思いますが、今後、ファーマフーズブランドの健康食品や機能性食品を目にする機会が増えてくると期待しています。
マーケティングの強化や、これまでどおりの地道な営業により、必ず大きな市場が作れると期待しています。
【新市場】 北米初のファーマギャバ配合の認知機能訴求飲料
アメリカでは、スライドに記載されているような新しい飲料も発売されています。テキサス及びオンラインでの販売ですが、非常に好調だと聞いています。
ドリンク以外のサプリメントでは、新商品が続々と採用されています。コロナ禍が明け、アメリカの市場も一層活性化してくると期待しています。
【新市場】 韓国アモーレパシフィック 美容ドリンクが好調
こちらも非常に重要な話題です。「ファーマギャバ」は、日本で食品として販売されていますが、韓国ではこれまで食品としての記載ができませんでした。
しかし5年の歳月をかけて、韓国アモーレパシフィック社とファーマフーズで協力し、KFDA(韓国食品医薬品安全庁)で「ファーマギャバ」の許認可を取得することができました。
これにより、パッケージに「ギャバ」と大々的に書かれた商品がアモーレパシフィック社から発売され、ヒットしていると聞いています。販売数量も年々伸びてきています。
アジアでは、アモーレパシフィック社の販売力が非常に高いと聞いていますので、中国や東南アジアでの販売も期待してます。
アイテム別売上
スライドには、「CMO」「OEM」「CHC」などの販売数量を示しています。説明は割愛しますが、数値からそれぞれ伸びてきていることが見て取れると思います。
機能性表示食品受理件数
ファーマフーズでは、引き続きGABAに注力しています。以前は2位の難消化性デキストリンと受理数を競っていたのですが、約2年前に1位を取ることができました。
それから2年が経ち、GABAは難消化性デキストリンの約2倍の受理数になり、市場からの一層の支持を得て、メーカーや販売店からも支持される素材に成長しています。
四半期業績推移
BtoB事業の四半期業績推移のグラフです。コロナ禍で輸出ができなかったり、新商品が凍結したりという苦しい時もありました。しかし、最終的にはBtoB事業の中でBtoC事業を行うことになり、小売に対してファーマフーズブランドを販売することで、徐々に売上も増えてきています。
初期投資がかかる期間は若干続くかもしれませんが、売上・利益の確保を同時に行い、今後もコントロールしていきたいと考えています。
話が少し逸れますが、これまでは明治薬品も下請け工場主体で回していました。しかし今後は「明治薬品をメーカーに変えよう」ということで、取り組みを行っています。来期からは明治薬品の商品をブランドとして発売することが決定しているため、ドラッグストアで商品を目にする機会も増えると思います。
そのあたりも数字に反映していくということで、「素材メーカーからメーカーへ」と掲げ、全社で取り組んでいます。
ニューモ育毛剤へのお客様のニーズ継続
BtoC事業についてです。「ニューモ育毛剤」が2年連続で売上世界No.1を取りました。日本のみの販売にもかかわらず世界一になったのは、本当にすばらしいことです。こちらを担当した社員たちは優秀だと思います。
また、3年連続で売上日本一にもなり、「ニューモブランド」の今後の展開が期待できる状況になっています。
新製品が着実に成長中
「ニューモ」だけでは「一本足打法」だと言われるため、新製品の販売に注力しています。
まずは、「ニューモ」と同じ「iHA」を使ったまつ毛用美容液「まつ毛デラックスWMOA」です。こちらも今年、売上世界一を達成することができました。販売1年目で売上世界一と、本当に良い商品だと自負しています。
また、薬用歯みがき「DRcula(キュラ)」ホワイトニングジェルも、約半年で50万本を突破しているため、非常に期待できる商品に育っていくと考えています。
アイテム別売上高
アイテム別売上高は、スライドをご覧のとおりです。「ニューモ育毛剤」は堅調で、それ以外も伸びてきていることがグラフから見て取れると思います。
広告宣伝費と定期顧客件数
広告費と定期顧客件数の推移です。「広告費は今後どうなるのか?」という質問をよくいただきますが、下半期は予算の20パーセントをカットする方向で動いています。ただし、売上が下がったら意味がありませんので、売上を維持しながら効率を上げていくための取り組みを実施しています。
また、株主さまより広告の内容についてのご指摘がいくつかありましたので、広告宣伝の質の向上にも取り組んでおり、その結果、クレーム件数もピーク時の10分の1くらいにまで減少しました。今後も、コールセンターの対応にも力を入れ、売上と広告宣伝の質を両立させるような取り組みを実施していきます。
定期顧客件数の内訳
定期顧客件数の内訳です。売上と同様の分布となっていますので、ご確認ください。
四半期業績推移
四半期業績推移です。上半期のセグメント利益はマイナス8億8,300万円です。ただし、第2四半期3ヶ月ではすでに黒字化していますので、第3四半期、第4四半期も十分に伸ばすことで、売上高・利益ともに計画以上の数字をご報告できるように努力していきます。
微量タンパク質解析「Olink Target」サービスが好調
バイオメディカル事業です。まず、微量タンパク質解析「Olink Target」サービスが非常に好調です。こちらは、世界18ヶ国で展開しているサービスですが、日本ではファーマフーズのみが展開しています。京都と徳島に専用の機器を導入し、現在、名だたる製薬メーカーからさまざまなタンパク質解析の依頼をいただいています。
売上はもちろんのこと、最先端の技術や情報に触れることにより、ファーマフーズのバイオメディカル事業をより活性化していきたいという思いで事業統合しました。現在、その役割を十分果たしており、受注の増加により売上もさらに増加しています。
タンパク質解析は抗体を作る上で重要な役割を担っていますので、引き続きこちらの技術を応用し、バイオメディカル事業のさらなる拡大を目指していきます。
四半期業績推移
バイオメディカル事業の四半期業績推移です。売上高はスライドに記載のとおりです。「Olink Target」サービスが売上に大きく貢献しました。
また、創薬事業への投資を継続していますので、セグメント利益はマイナスになっているものの、今後もさらなる投資を継続し、フェーズ1、フェーズ2、フェーズ3と進めるようなシーズの開発を推進していきます。
田辺三菱製薬とともに行っている事業の他にも、さらに水面下で動いている事業があります。これらをいち早く収益に結びつけるべくさらなる投資を実施し、研究を進めていきます。
連結業績予想について
2023年7月期の業績予想です。最終的に、売上高710億円、営業利益11億9,100万円、経常利益12億6,800万円、親会社株主に帰属する当期純利益8億8,600万円と予想していますが、現在社内では投資の質や量を見直す動きがあります。今までお話ししてきた内容も含め、この数字よりも上回ることができるよう進めており、我々としても十分な手応えを感じていますので、ご期待いただければと思います。
株主還元
1株あたりの年間配当金は、2022年7月期と変わらず20円です。自己株式取得も3億円と、2022年同様の数字としていますが、今後はさらに増やしていけるように努力していかなければいけないところです。「新価値創造 1K」プロジェクトでは5年後に売上高1,000億円・営業利益100億円を実現し、さらに大きなリターンを得ていただけるよう努力していきます。
【アライアンス】(株)エルビーと資本業務提携、自社ブランド品、販路を強化
最後に、TOPICSについてお話しします。デイリーチルド商品やロングライフ飲料を展開しているエルビーと業務提携を締結しました。このような業務提携を行うことにより、セブン‐イレブンのような大手コンビニエンスストア、さらにはドラッグストアやその他スーパーへの展開の足がかりにしていきたいと思っています。
エルビーは、生産に加えて一番大きな部分となる物流ラインを持っています。これらの部分でご協力いただきながら、「作って売る、作って売る」というよいサイクルを構築していきます。
エルビー代表取締役の畑中晴彦氏は、大手の食品会社に勤務した経験があり、流通小売に対して非常に広い人脈をお持ちです。畑中氏の協力により、すでにいろいろなことが決まりつつありますし、来期はそのあたりをみなさまにお見せできるよう、良好な協力関係を築いていきたいと考えています。
【新市場】ベトナム大手と組み、健康食品の製造・販売に参入
ベトナム大手との取り組みについてです。まずは、ベトナムのFPTグループです。FPTは、通信事業を行っている日本のソフトバンクのような企業です。その子会社で、1,000店舗以上の大手薬局チェーンを展開し、売上高約1,310億円のFPT Digital Retail Joint Stock Companyと合弁会社を設立することになりました。
まずは流通させる商品を製造する工場を作るため、現在、着々と準備を進めています。こちらを足がかりとして、逆輸入的に「ベトナムで生産して日本に入れる」もしくは「ベトナムで作って中国に入れる。アメリカに入れる」といった展開にも期待しています。我々にとって非常に重要な取り組みとなりますので、進捗があり次第、みなさまにお知らせしていきます。
【新組織】PF Visionary Fund 設立
創薬等の研究開発にイノベーションを起こすために、ベンチャーキャピタルのようなかたちで「PF Visionary Fund」を設立しました。私たちの最終目的である創薬事業に関係する会社に投資することにより、創薬事業を活性化させていきます。しっかりと関係を構築し、より最先端の技術に触れることで、ファーマフーズの創薬事業を伸ばしていくための足がかりとしていきたいと考えています。
設立時の出資金の総額は約10億円です。現在も投資先をいろいろ選定しており、すでに話が進んでいるところもあると聞いていますので、こちらについても随時ご報告していきます。
最終的には100億円くらいの出資ができるように、金融機関、事業会社などから出資を募り、未来への投資ができるように今後も進めていきます。
【新市場】卵殻膜繊維ovoveil(オボベール)
「ovoveil(オボベール)」という、卵殻膜繊維をご紹介します。商品はすでに完成しており、下着やTシャツ類、裏地などが製造されています。肌触りも良く、非常に高い評価をいただいています。
大手繊維メーカー、アパレルメーカーも環境への取り組みに敏感になっています。現状、このような環境への取り組みは多くの企業で行っており、ライバルもたくさんいます。
ただし、私たちの卵殻膜繊維にはきちんとした理屈やエビデンスがあり、非常に納得できると言われています。生産量や金額を決めるところまで来ていますので、開発は順調に進んでいます。
近い将来、大手ブランドからこのような商品が発売されるのではないかと期待しており、こちらについても動きがあり次第、ご報告します。
【新市場】アグリ・ニュートリション事業
現在、肥料や農薬などのアグリ事業が非常に注目されています。我々はバイオスティミュラントでそれらを解決しようと、農家やメーカーと共同研究を進めています。
いくつかの素材については、すでにパッケージ案ができ、自社あるいは他社での販売も決まりつつありますので、こちらも早い段階でみなさまにご報告できると確信しています。
「作物が早く育つ、花がきれいに見える、丈夫に育つ、実が付く」、これらにはさまざまな評価方法がありますが、世間や農家のニーズを十分に見極め、良いものを安くご提供できるよう、準備を進めている最中です。こちらについても発表するだけではなく、きちんとした事業に育てていきます。
これらの新たな4つの事業をはじめ、2026年までに新事業で300億円のビジネスを創出する覚悟で社員一同、取り組んでいますので、こちらも期待していただければと思います。