5. 老後資金は「必要な金額や時期が見えにくい」
今回は、公的年金制度の仕組みを整理したあと、60歳から90歳以上の各年齢の平均年金月額を確認しました。
働き方や立場によって、加入する年金制度は人それぞれ。また、厚生年金に加入していた場合は、年金加入期間と現役時代の収入によって老後の年金額が左右されます。
平均額だけを参考にするのではなく、自分自身の見込み額を把握するために「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」などを活用しましょう。
今後、さらに少子高齢化が進んで年金制度の支え手が減少すると、今と同じ年金水準が保たれるかどうかは不透明です。老後資金もまた、住宅資金や教育費とは異なり、必要な金額や時期が見えにくいといえます。
年金生活が始まると、現役時代よりも少ない収入で生活する世帯が多くなるでしょう。また、年齢を重ねると健康に不安を感じることが増えます。医療費や介護費用が予想以上に高額になる可能性も。
働き盛りの世代は、目先の出費に追われて老後の準備を後回しにしがちですね。預貯金を着実に増やすとともに、iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)やつみたてNISAなどの積立投資を利用した資産運用も検討することをおすすめします。
「人生100年時代」はすぐそこまで来ています。長い老後を見据えたお金の準備は、先手先手で進めていきましょう。
参考資料
徳原 龍裕