2. 老後の2大支出。約8割が「親の介護に不安あり」

現役時代の2大支出は住居費と教育資金といわれますが、老後は生活費と介護費用へとシフトします。

貯蓄があれば赤字分を補てんすることもできますが、肝心の貯蓄がなければ「本人やその家族の生活はどうなるのか」考えておくことが大切です。

実際にSOMPOひまわり生命がおこなった「介護とお金に関する調査報告」では、調査対象者の約8割が「親の介護に不安あり」と回答しています。
(※調査対象:3歳~12歳の子をもち、自身の親と離れて暮らす男女400名)

親の介護に不安を感じている理由をみると、以下の通りです。

  • 自分や家族の仕事との両立:64.3%
  • 認知症など精神的な疲労:50.3%
  • 経済的に充分な環境の準備:48.7%
  • 過酷な介護による体力:33.8%
  • 自分以外で介護する家族や親族がいない:28.9%
  • 自分の子どもたちへの負担:14.9%
  • その他:3.2%

自身の父母が「老後のケアや介護費などの対策」をおこなっているか知っている子ども世帯は23.3%に留まり、「将来何かあっても経済的な支援はできない」という声もみられました。

直接の金銭負担だけでなく、精神的・体力的な負担から介護離職となるケースもめずらしくありません。そうなると、結局は子ども世帯の家計に影響を及ぼしてしまいます。

一番の対策は介護を受ける本人が事前に備えをしておくことですが、いまの65歳以上の世帯はどのくらいの貯蓄をもっているのでしょうか。