今後の注目点は内外の成長投資の成果です。国内についても新規事業の大幅上乗せが計画されており、現時点は「豚屋 とん一」の貢献が期待されています。これは客単価が1,000円をやや下回る中価格帯にあたり、22店舗を展開中です。
海外事業はさらに力が入っていると言えます。前述の通り、2025年に2,900億円の売上収益を計画しているからです。ここでも、ポイントは「丸亀製麺」を横展開するのではなく、世界それぞれの現地にあった業態を複数展開するマルチポートフォリオ戦略です。
現時点では、台湾を中心に中国、韓国、タイ、インドネシアで「丸亀製麺」を展開していますが、それ以外にもマレーシアを中心に展開するスープヌードルチェーンの「Boat Noodle」(持分法適用)を、欧州を中心にタイの屋台料理をコンセプトにしたファーストフードの「WOK TO WALK」などを展開しています。
3カ年の中期経営計画によれば、海外事業セグメントのセグメント利益は、2017年3月期実績の4億円に対して、2018年3月期は7億円、2019年3月期26億円、2020年3月期は35億円とされています。このように、同社は収益面での転機が2019年3月期であると想定しているようです。
本稿は「個人投資家のための金融経済メディアLongine(ロンジン)」の記事を再編集したものです。オリジナル記事の全文は以下からどうぞ(有料記事)。
>>トリドールホールディングス(3397)は堅調な国内事業をベースに海外事業の利益寄与を待つ局面
LIMO編集部