2. 公的年金制度(国民年金と厚生年金)の概要
公的年金は、一般的に老齢基礎年金と老齢厚生年金で構成されています。
会社員や公務員として働く場合は、給料から厚生年金保険料が差し引かれ、要件を満たせば、65歳から老齢基礎年金と老齢厚生年金を受け取れます。
2.1 老齢基礎年金
老齢基礎年金は、40年間(原則20歳から60歳まで)保険料を支払うと満額を受け取れ、2022年度の満額は77万7800円です。
計算式:77万7800円×加入月数/480月
今回のシミュレーションでは、厚生労働省「2021年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」の平均年金月額をもとに、70万円として計算します。
2.2 老齢厚生年金
老齢厚生年金は、納付した厚生年金保険料によって受給額が変わります。厚生年金保険料は収入に応じて決まるため、高収入であるほど保険料の額は増えますが、受け取れる年金額も増えます(上限があります)。
計算式:
平均標準報酬額×5.481/1000×加入月数(2004年以降)
※2003年3月以前の保険料部分については「平均標準報酬月額×7.125/1000×加入月数」
※従前額保証:
2003年4月以降 平均標準報酬額×5.769/1000×加入月数
2003年3月以前 平均標準報酬月額×7.5/1000×加入月数
なお老齢厚生年金は、報酬比例年金額や経過的加算、加給年金額で構成されますが、大部分は報酬比例年金額であるため、報酬比例年金額のみでシミュレーションします。また、物価スライド率なども考慮していないため、シミュレーション結果は目安となります。