そこで2つ目の注意点ですが、統計上、平均値と中央値とは分けて理解する必要があるのです。

平均値とはデータの値の合計をデータの数で割った数字ですが、中央値というのは、データを順番に並べてちょうど真ん中にくる数値です。今回の貯蓄の「中央値」は貯蓄保有世帯で1,064万円、貯蓄「0」の世帯を含めると中央値は996万円となっています。

こう言うと、「なに? 貯蓄の中央値でも1,000万円なのか!」と驚かれるかもしれません。

ただ、最頻値と呼ばれる最もデータの数が多い層は「貯蓄100万円以下」です。「みんなそんなに持っていないでしょう?」というイメージは、おそらくこの最頻値からくるものでしょう。

年収1,000万円 vs. 貯金1,000万円、どちらの達成が難しいのか

こうしたデータからすると、年収1,000万円よりも「貯金」1,000万円の方が簡単なのでは?と思いがちですが、ここでも注意が必要です。