2022年11月24日に発表された、株式会社データ・アプリケーション2023年3月期第2四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社データ・アプリケーション 代表取締役社長 安原武志 氏
株式会社データ・アプリケーション 取締役執行役員経営企画管理本部長 金子貴昭 氏

全体サマリー

金子貴昭氏:本日はお忙しい中、株式会社データ・アプリケーションの決算説明会をご視聴いただき、誠にありがとうございます。それでは、私から2023年3月期第2四半期の業績の総括をさせていただきます。スライド資料に沿ってご説明します。

まず、今回の決算のサマリーです。スライドに記載のとおり、前年同期に比べ増収増益を達成できました。要因は、リカーリング売上の構成要素であるサブスクリプション売上が伸長し、EDI製品の需要も堅調に推移したことにあります。こちらが今回の決算の特徴です。

業界動向

当社の決算をご説明する前に、業界の動向について簡単にお話しします。スライドの棒グラフでは、当社が所属している情報サービス産業全体の景況感を示しています。

左側のグラフに記載のとおり、当第2四半期の産業総売上高は7兆5,670億円で、前年同期比で5.6パーセントのプラスです。ビジネス向けソフトウェアのエリアは4,910億円で、前年同期比で11.3パーセントのプラスになっています。

右側のグラフは参考情報です。当社が売り方として力を入れているサブスクリプションサービスの市場規模も年々増加しており、お客さまのニーズに沿って、今後もこの販売手法によって売上を伸長させていきます。

業績ハイライト①

業績のハイライトとして、当第2四半期の実績を、前第2四半期と対比しています。総括すると、売上高はサブスクリプション売上の増収を主要因として、また、利益はこの増収により、最終的な実績は前第2四半期の実績のいずれの数値をも上回る結果となりました。

業績ハイライト②

業績の推移と前期比について、棒グラフで示しています。売上高は12億1,400万円で前年同期比7.2パーセント増、営業利益は2億5,500万円で前年同期比24.9パーセント増となっています。

経常利益は2億6,600万円で前年同期比23.7パーセント増、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億8,400万円で前年同期比26パーセントと、いずれの指標も前第2四半期に比べて増加となっています。

次のページ以降では、具体的な財務諸表から、一部分析と補足を交え、業績の総括を続けたいと思います。

連結損益計算書(P/L)

連結損益計算書のご説明です。スライドの表で、前年同四半期比をご確認いただければと思います。

まず、売上高です。ソフトウェアパッケージの売切り、およびサービス他は前年同四半期と同等水準でしたが、リカーリング売上はサブスクリプション売上の伸長により増収の結果になりました。総売上高は、前年同期比で8,100万円プラスの12億1,400万円となりました。

売上原価は前年同期比で800万円のプラス、販売費及び一般管理費は、新製品・新サービスの研究開発により研究開発費が3,600万円増加したことを主要因とし、2,100万円のプラスとなりました。

これらの結果として、営業利益は前年同期比5,100万円プラスの2億5,500万円、経常利益も前年同期比5,100万円プラスの2億6,600万円、四半期純利益は前年同期比3,700万円プラスの1億8,400万円となりました。

経営指標は、スライド下部に記載のとおり、売上総利益率が71.8パーセント、研究開発比率が11.3パーセント、営業利益率が21.1パーセントという結果となっています。

売上構成

具体的な売上の構成についてご説明します。前第2四半期の実績と比べ、リカーリング売上の売上高自体の増加もさることながら、総売上高12億1,400万円の約7割が、サブスクリプション売上やメンテナンス売上を内容とするリカーリング売上で構成されていることが、スライド右側の円グラフからわかると思います。

製品別売上構成

補足として、スライドに製品別の売上の分析を記載しています。戦略製品全体の売上高は、サブスクリプションモデルでのサービス提供の強化により、前年同期比で37.8パーセントの増加となりました。

個別の製品では、エンタープライズ・データ連携基盤製品である「ACMS Apex」は、大型の案件の売上もあり、前年同期比45.9パーセント増加の2億3,400万円という結果となっています。

一方で、データハンドリングプラットフォーム製品である「RACCOON」は、前年同期比で400万円の増収にとどまり、Web系製品の「ACMS WebFramer」に至っては前年同期比で900万円の減収となり、本格的な売上に対する貢献という目標には及ばず、課題を残す結果となりました。

今後は、「ACMS Apex」に「RACCOON」を標準搭載したデータ連携基盤向けアドバンストエディションを積極的に拡販するとともに、電子インボイス制度に対応した「ACMS WebFramer」のリリースなど、戦略製品の拡販により、さらなる事業領域の拡大を目指していきます。

連結貸借対照表(B/S)

連結貸借対照表についてご説明します。資産については、投資有価証券の増加を主要因として、固定資産が前期末比1億5,500万円増の10億4,000万円となりました。資産合計としては、前期末比1億7,600万円増の50億6,000万円という結果になっています。

また、負債合計については、流動負債の増加を主要因として、前期末比4,300万円増の10億8,800万円となりました。純資産については、利益剰余金の増加及び有価証券評価差額金の増加により、前期末比1億3,400万円増の39億7,200万円となりました。なお、自己資本比率は78.5パーセント、ROEは4.7パーセント、ROAは5.4パーセントでした。

連結キャッシュ・フロー計算書(C/F)

連結キャッシュ・フロー計算書です。営業キャッシュ・フローは2億5,300万円のプラスとなりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益が2億6,600万円、賞与引当金及び役員賞与引当金の増加が4,200万円、売上債権の減少が300万円、未払金の減少が1億1,900万円、前受金の増加が1億8,000万円あったことなどによるものです。

投資キャッシュ・フローは1億500万円のマイナスとなりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出が300万円あったこと、投資有価証券の取得による支出が1億円あったことなどによるものです。

財務キャッシュ・フローは、配当の支払が1億3,000万円、リース債務の返済による支出が200万円あったことにより、1億3,300万円のマイナスでした。以上のことから、現金及び現金同等物の第2四半期期末残高については、前第2四半期末残高に比べ1億3,700万円増加し、37億2,500万円という結果になりました。

以上、大変雑駁なご説明で恐縮ですが、2023年3月期第2四半期の業績を総括いたしました。今後の経営方針等々については、安原からご説明します。

2023年3月期重点施策

安原武志氏:株式会社データ・アプリケーション代表取締役の安原でございます。いつもご支援、誠にありがとうございます。私からは今後の経営方針として、当期の重点施策に対する取り組み状況と業績見通しについてお話しします。

当期の重点施策は、5月の説明会の際にもお伝えしたとおり、スライドに挙げている「新規ビジネス」「既存ビジネス」「コストの最適化」「企業力強化」の4点となります。

【当期重点施策】 新規ビジネス:DX実現への挑戦

1点目は「新規ビジネス・DX実現への挑戦」です。上期終了時点においては、みなさまに具体的な成果をお伝えすることは難しい状況ではありますが、「新規事業の創出」については少しお話ししたいと思います。

昨年より、新製品開発に特化した組織として「NP開発室」を新設し、当社の従来市場とは異なる領域も含め、幅広い領域において新製品・新サービスを検討してきました。その中の1つが、事業化に向けての検討段階に入っています。

まずは、社内における標準ツールとしての活用を目指し、製品の品質向上・機能拡充に努め、それと並行して、ビジネスプランについても検討を進めているところです。新たなチャレンジということもあり、苦労している点も多いのですが、みなさまのご期待に添えるべく、鋭意努力していきます。

【当期重点施策】 既存ビジネス:収益の最大化

2点目の「既存ビジネス・収益の最大化」については、Web-EDIへの投資、パートナー制度の見直し、価格改定の3点に取り組んでいます。パートナー制度の見直しはすでに実施しており、当社が戦略的に推進しているサブスクリプションモデルを意識したものとなっています。

また、下期より、既存主力製品の「ACMS B2B」「AnyTran」の価格を改定しており、今後の業績に寄与するものと考えています。

【当期重点施策】既存ビジネス:収益の最大化

当社は、収益の最大化と安定的な成長の両面を達成すべく、戦略製品を中心として、サブスクリプションモデルでの製品提供を強化しています。中期経営計画においても、サブスクリプションモデルの売上を、2021年3月期実績値の3倍以上を目指すことを数値目標に掲げています。

当期の上期の実績については順調に伸長しており、通期の計画値に対しても50パーセントを超えていることから、計画達成も射程圏内に入っていると考えています。また、サブスクリプションモデルによる、売上に占める戦略製品の比率についても約50パーセントとなっており、こちらも順調だと判断しています。

とはいえ、中計最終年度の数値達成のためには、さらなる拡販が必要だと考えており、現状に甘んじることなく、営業活動を強化・推進していきます。

【当期重点施策】既存ビジネス:収益の最大化

Web-EDIへの投資においては、10月31日に「ACMS WebFramer 最新版」をリリースしました。

現在、数多くの企業が、2024年1月から行われるNTT固定電話のIP網化によるINSネットのサービス終了や、2023年10月から導入される適格請求書等保存方式、いわゆるインボイス制度、電子帳簿保存法などの企業間取引に関わる業務において、さまざまな対応を迫られています。

このような状況下で、従来型EDIからインターネットEDIへの移行や、取引のペーパーレス化およびデジタル化を目的として、新たにWeb-EDIの基盤構築等に取り組む企業が増えています。当社は、その中でも特に需要増が想定される、流通BMS市場をメインターゲットに据えた機能追加を行っています。

1,000社以上の潜在需要があるのではないかと考えていますので、少しでも多くの企業に採用されるように販売活動を行っていきます。

【当期重点施策】 コストの最適化(戦略的投資)

3点目の重点施策は「コストの最適化」です。

【当期重点施策】 企業力強化の取り組み

戦略的な投資強化項目としては、スライドに記載している3点が中心となります。一番大きな観点は、企業成⻑を図る上でもっとも重要なリソースとなる「人材」の部分です。総コストの約60パーセントを占める人件費ですが、より優秀な人材を採用し、絶対数の増加を図るべく、投資を強化していきます。

また、既存の人材についても成⻑を促進すべく、教育訓練費の予算配分を厚くしています。昨今は、e-ラーニングのような、場所や時間を問わずに学べる環境が加速度的に充実してきていますので、積極的に活用することで、従業員の成⻑を促したいと考えています。

さらに、ハイブリッドワークをより効率的かつ安全に実行できるように、IT関連への投資も引き続き強化していきます。ハイブリッドワークに向けた投資は、自由度の高い働き方、つまりは従業員にとって魅力的な労働環境を実現するためのものですので、戦略的投資、イコール人的リソースに対する投資と受け取っていただければと思います。

下期もさらなる企業成⻑を図るための投資を継続していきます。

【当期重点施策】 企業力強化の取り組み

最後の重点施策は「企業力強化の取り組み」です。スライド右下に記載の4つのポイントを意識しながら、引き続き下期も取り組んでいきます。

働きやすい環境の整備強化として、出社・在宅を問わずに全従業員がバーチャル空間に集まることができる、バーチャルオフィスツールを導入しました。従業員の精神的不安を解消し、コミュニケーション活性化の一助となればと考えています。

【当期重点施策】 企業力強化の取り組み

企業組織再編の推進に関しては、先月発表したとおり、子会社である鹿児島データ・アプリケーション(KaDA)を吸収合併することを決定しました。

当初はニアショアというかたちで「ACMS B2B」「AnyTran」などの既存主力製品の機能改修を中心としていましたが、鹿児島をはじめ九州地区の優秀な人材の参画が期待以上の技術力強化につながり、「ACMS Apex」「RACCOON」といった戦略製品の機能開発にも従事できるレベルとなりました。

そのため、鹿児島データ・アプリケーションのメンバーのモチベーション向上や、先ほどお話しした「自由度の高い働き方」の先駆けとなるような試みにもトライしてもらいたいという観点から、本社技術開発部門と統合し、開発体制の最適化を実施することが適切だと判断しました。

この合併により、これまで以上にスピーディかつダイナミックな開発を推進していきます。重点施策についてのご説明は以上です。

【トピックス】 グリーンボンドの購入

上期のトピックスについてです。2022年9月にプレスリリースでお知らせしたとおり、日本郵政株式会社が発行するグリーンボンドを購入しました。

企業として意識しなければいけないキーワードに「ESG」や「SDGs」があることは、みなさまのほうが詳しいかもしれませんが、当然ながら当社も意識しています。まだ具体的な表明等はできていないものの、社内では協議および検討を進めています。

当社のビジネス自体が、社会に対して直接プラスに働くことが理想ではありますが、どうしても直接関与することが難しい項目があることも事実です。そのような中で、当社は、投資というかたちでもSDGsへ積極的に貢献したいと考え、今回の投資を実施しました。今後も企業の責任として、社会貢献に携わっていきたいと思っています。

2023年3月期連結業績見通し

最後に、2023年3月期の通期業績見通しについてご説明します。売上高は23億5,000万円、営業利益は3億3,000万円、経常利益は3億4,500万円、親会社株主に帰属する当期純利益は2億4,100万円と、2022年5月の決算説明会でお伝えした数値から変更していません。

減益要因として記載している「広範囲かつ積極的な投資」について、上期では実施できていない部分もありますが、下期では精査しながらも積極的な投資を行い、中⻑期的な企業成⻑への礎を築きたいと考えていますので、ご理解いただけますと幸いです。

1株当たりの配当金も、前期同等の予想値である43円のままとなっていますが、通期が着地した時点で、DOEの水準に鑑みつつ、最終的な数値を決定したいと思っています。

私からのご説明は以上です。最後までご清聴いただき、誠にありがとうございました。今後も、当社へのご支援をよろしくお願いいたします。

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