第2に、日経平均よりも広範な指数の動きを示すTOPIXの上昇が、長期で見ると今ひとつであることが挙げられます。

直近のTOPIXの高値は1,613ポイントで、現在は1,600ポイントを中心にした水準にあります。先ほど日経平均はリーマンショック前の高値を超えてきていると述べましたが、TOPIXは実はこれを超えていません(2007年2月の高値は1,823ポイント)。

これは、シニアの個人投資家層が手掛けやすいソニー、日立、トヨタ、キヤノン、三菱商事、三菱UFJフィナンシャル・グループなどの銘柄の株価の戻りが、リーマンショック前と比べて鈍いことと関連がありそうです(日立、トヨタは大きく上昇後反落)。日経平均採用の一部の銘柄ばかり上がっている、そんな印象がぬぐえません。

「株の儲け話」が聞きたい

株価上昇の資産効果は、消費や投資の活性化につながってこそ意味があると思います。しかし、日経平均2万円回復で気前のいい話が増えたかと言えば、あまりないように思います。強いて言えば、足元の百貨店の売上が悪くないくらいでしょうか。

もし株で儲かったという方がいらしたら、ぜひ自慢してください。「俺も、私も」とならないと、景気回復につながっていかないと思います。

筆者も夏のボーナス時期に少し高額なものでも買ってみましょうか。

LIMO編集部