環境性能による借入限度額の違い
2022年度から控除対象の借入限度額が、住宅の環境性能等、いわゆる省エネ性能によって4つに区分されました。性能が高いほど優遇され、上位3つの区分に適合しない住宅は2024年以降控除が受けられなくなります。※
これは国が進める温暖化ガス排出削減に向けた取り組みの一環で、消費エネルギーが少ない住宅を広める狙いがあります。現状は住宅会社による省エネ化の取組みの差が大きく、省エネ性能の高い住宅を普及させるために今回の区分けができたと言えるでしょう。
※2023年までに新築の建築確認を受けた場合は、借入上限額2000万円、控除期間10年間の控除が適用
控除対象の借入限度額区分
住宅ローン控除額だけでなく家の省エネ性能にも注目
前半の控除額の例では、4000万円、5000万円の借入のケースもお伝えしました。
しかし省エネ性能の低い「その他の住宅」を選ぶと、上限額が3000万円になり満額の控除が受けられません。より多く控除を受けるなら、省エネ性能にも注目して住宅選びをすることをおすすめします。
もちろん省エネ性能の高い住宅はそれなりの金額になります。しかし省エネ性能を一段階上げるだけで、年間の光熱費が約6万円抑えられるという試算もあります。
控除も大切ですが、光熱費も含めたトータルの家計の収支も比べて住宅を選ぶと、本当の「お得」につながるのではないでしょうか。
参考資料
武井 利明