「国民年金を厚生年金で補填」「国民年金の加入期間を45年に延長」など、将来が不安になるニュースが流れています。

ただでさえ物価高で生活が厳しくなる中、老後の備えをどうすればいいのかわからなくなる昨今。

過度に不安になるのではなく、まずは年金の見込額を把握することが得策です。とはいえ、ねんきん定期便やねんきんネットの見方がわからない方もいますよね。

今回は公的年金の見込額を知る方法、それぞれの弱点について解説します。

【注目記事】【年金】みんな「厚生年金と国民年金」は本当は月いくらもらっているのか

1. そもそも公的年金とは

なんとなく「将来もらえる年金」としてイメージされる年金ですが、いくつか種類があります。

まずは民間の保険として自由に自分の意思で加入できる個人年金保険と、誰もが加入することになる公的年金にわけられます。

さらに公的年金には、国民年金(基礎年金)と厚生年金があります。この2つの違いは2階建てをイメージするとわかりやすいです。

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出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

1.1 国民年金(1階部分)

  • 加入対象:日本に住む20歳から60歳未満の方
  • 保険料:一律(年度ごとに改定)
  • 年金額:月額6万4816円 ※令和4年度の満額

1.2 厚生年金(2階部分)

  • 加入対象:主に会社員、公務員など
  • 保険料:報酬比例制(毎月の報酬により決定)
  • 年金額:加入期間や納付保険料によって決まる(国民年金に上乗せで支給)

上記で整理した通り、厳密には国民年金と厚生年金を受給する人に分かれるわけではありません。

「国民年金のみを受給する人」「国民年金と厚生年金を両方受給する人」に分かれるということです。

では、その見込額はどのようにしてわかるのでしょうか。ここでは2つの方法についてご紹介します。

2. 厚生年金と国民年金の受給額を知る方法1. ねんきんネット

日本年金機構が運営する「ねんきんネット」に登録すれば、24時間いつでも年金額などを確認できます。

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出所:日本年金機構「ねんきんネット」

もちろん重要な個人情報となりますので、ログインは必須です。ログインには、マイナポータル経由とユーザIDでのログインという2種類があります。

2.1 マイナポータル経由でログインする方法

  1. マイナンバーカードを利用して、マイナポータルにログイン
  2. マイナポータルのトップページで「年金記録・見込額を見る(ねんきんネット)」ボタンをクリック
  3. 「ねんきんネット」の「年金記録の一覧表示」画面から、利用者情報を確認

2.2 ユーザIDでログインする方法

  1. 「ねんきんネット」トップページの「ログイン」ボタンをクリック
  2. ログイン画面に遷移したら「ユーザIDとパスワード」を入力し、「ログイン」ボタンをクリック
  3. 「ねんきんネット」のトップページから、利用者情報を確認

ユーザIDでのログインには、初回に利用登録が必要です。ユーザIDを取得するために、ねんきん定期便等に書かれた17桁のアクセスコードや基礎年金番号を使い、ガイドに従って登録しましょう。

ねんきんネットでは、これまでの保険料の納付状況や未納期間、年金の見込額などが確認できます。

3. 厚生年金と国民年金の受給額を知る方法2. ねんきん定期便

毎年の誕生月に送られてくるねんきん定期便を見ることで、厚生年金や国民年金の見込額を知ることもできます。

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出所:日本年金機構「ねんきん定期便関係」

ただし、50歳未満の方は「これまでの加入実績に応じた年金額」が、50歳以上になると「年額の見込額」が記載されています。

特に50歳未満の方については実績に応じた金額しか記載されていないため、本来の受給額よりも少ない金額になっていることに注意しましょう。

35歳・45歳・59歳という節目の年に送付される封書タイプのねんきん定期便では、これまでの加入実績なども詳細に載っています。万が一漏れや誤りがあれば正確な年金が受給できないため、念のため確認することも大切です。

4. ねんきんネットとねんきん定期便、どちらを利用すればいい?

手軽なのは送られてくるねんきん定期便の利用です。ログインすることなくそのまま確認することができるので、誕生月には必ず確認しましょう。

一方で、ねんきん定期便はあくまでもその時点の見込額であることに注意が必要です。今後の働き方、給与の変動等、年金制度の改定によっては金額が変わるものです。

制度の改定以外の要因については、ねんきんネットでシミュレーションすることも可能です。

50歳以上になると、今まで通り昇給していく方と給与が減る方に分かれます。給与が間接的に年金額にも影響する以上、あらゆる想定をしておきたいですね。

また厚生労働省が試験運転中の、公的年金シミュレーターなどでも試算が可能です。

5. 老後のお金は早くに把握しておく

厚生労働省の「令和2年度(2020年)厚生年金・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均月額は14万4366円(国民年金を含む)、国民年金の平均は5万6252円です。

ただし、全体の平均で個人の老後プランを考えることはできません。大事なのは自分自身の目安額を知ることです。

結局いくら厚生年金をもらえるのか?疑問に思った方は、まずはねんきんネットを活用してみましょう。

参考資料