要介護認定は8段階!介護の始まる原因の1番は認知症
親には、いつまでも元気でいて欲しいものです。しかし、親がそこそこの年齢になれば、認知症、病気、ケガなどのリスクは高まり、それが原因で介護が始まってしまうこともあるでしょう。
公的な介護保険制度では、65歳以上の人もしくは、40~64歳までの加齢が原因と思われる特定疾病を患っており、介護サービスを受けられる人を要介護者といいます。
また、要介護者がどのくらい介護が必要になるかという度合いを客観的に判断したのが、要介護認定です。要介護認定には、要介護・要支援という2種類があり、次のような違いがあります。
- 要支援…基本的には1人で生活が行えるが、部分的な介護が必要になります。
- 要介護…運動機能、思考力、理解力の低下がみられるため、日常生活に支障が出てしまう状態です。
要支援から要介護と判断される際、思考力や理解力に支障をきたしていないかが境目となるため、「認知症」の疑いの有り無しが重要なポイントになります。
要支援・要介護の分類は、以下のとおり自立レベルから要介護5まで8段階に分かれています。
- 第1段階:自立レベル
- 第2段階:要支援レベル 要支援1
- 第3段階:要支援レベル 要支援2
- 第4段階:要介護レベル 要介護1
- 第5段階:要介護レベル 要介護2
- 第6段階:要介護レベル 要介護3
- 第7段階:要介護レベル 要介護4
- 第8段階:要介護レベル 要介護5
なお、要介護認定は、親がお住いの市区町村に申請し、担当職員や業務の委託を受けたケアマネージャーによる訪問調査等で判定されます。
厚生労働省の「2019年の国民生活基礎調査の概況」によると、介護が必要となった主な原因を現在の要介護度別にみた場合、要介護者では「認知症(24.3%)」最も多く、次は「脳血管疾患(脳卒中)(19.2%)」、その次は「骨折・転倒(12%)」となっています。
どれも、高齢になると起こることが予想できる病気、ケガです。この結果をみると、介護がある日突然始まるというのも頷けます。
次は、介護にかかる費用についてみてみましょう。