平社員でも一気に富裕層の仲間入り
ANYCOLORの有価証券届出書(新規公開時)で、株主の状況を見てみると、従業員で株式※を保有している人も非常に多くいます。
※厳密には、株式のほか、新株予約権の対象となる潜在株式も含まれています。
リストに載っている株主限定で話をすると、持ち株数の1番多い従業員で24万株(うち潜在株式9万株)、1番少ない人で1万5000株(全て潜在株式)という状況です。
ANYCOLORの2022年7月15日の株価の終値が5740円なので、1万5000株の従業員は、約8600万円分の株式を取得できる権利を持っていることになります。
ただし、資産額がこの金額で確定しているわけではありません。
潜在株式の場合、取得する上で1株当たりあらかじめ決められた金額(行使価額)を会社に支払う必要があります。
また、株式なので日々市場価格は変動し、それに沿って資産額も変化します。
1年後、さらに増えている可能性もあれば、大きく目減りしている可能性もあります。
とはいえ、毎年のキャッシュの給与以外に、株式という形の報酬もあり、結果として普通の会社員を大きく上回る資産を得ている可能性は高いでしょう。
業績が好調で、上場を経たベンチャー企業の場合、このように平社員でも大きな資産を築くチャンスがあるということになります。
執筆者
1991年生まれ。新潟県新潟市出身。2022年に株式会社モニクル傘下の株式会社ナビゲータープラットフォームに入社し、現在はメディア事業部・メディアグロース企画推進室マネージャー。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」を中心に、多くの読者の方に幅広いコンテンツを届けるための戦略立案に従事している。
それ以前は、LIMO編集部にてアシスタント・コンテンツマネージャー(ACM)として従事。第一報として報道されるニュースを深堀りし、読者の方が企業財務や金融に対する知的好奇心を満たしたり、客観的データや事実に基づく判断を身に付けられたりできる内容の記事を積極的に発信していた。
入社以前は、株式会社フィスコにて客員アナリストとして約20社を担当し、アナリストレポートを多数執筆。また、営業担当として、IRツール(アナリストレポート、統合報告書、ESGレポートなど)やバーチャル株主総会サービス、株主優待電子化サービスなどもセールス。加えて、財務アドバイザーとしてM&Aや資金調達を提案したほか、上場企業向けにIR全般にわたるコンサルティングも提供。財務アドバイザリーファームからの業務委託で、数千万~数十億円規模の資金調達支援も多数経験。
株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)、オリックス株式会社でも勤務し、中小・中堅企業向け融資を中心に幅広い金融サービスを営業した。株式会社DZHフィナンシャルリサーチでは、日本株アナリストとして上場企業の決算やM&A、資金調達などのニュースと、それを受けた株価の値動きに関する情報・分析を配信。IPOする企業の事業・財務を分析し、初値の予想などに関するレポートを執筆。ロンドン証券取引所傘下のリフィニティブ向けに、週間・月間レポートで、日本株パートを執筆。経済情報番組「日経CNBC」にて毎月電話出演し、相場や株価の状況も解説していた。
新潟県立新津高等学校を経て、2013年に慶応義塾大学商学部を卒業。学部では、岡本大輔研究会にて企業評価論、計量経営学を専攻していた。
最終更新日:2023/11/03