転職者の賃金や役職に「資格」が重視されやすい業種は何か
今回は厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」を参考に、転職者の処遇(賃金・役職等)を決める際に考慮した割合を下記の「画像一覧」で見ていきます。
項目別に全体でみると、最も重視するのが多い順に以下の通り。
- これまでの経験・能力・知識:74.7%
- 年齢:45.2%
- 免許・資格:37.3%
- 前職の賃金:25.3%
- 学歴:11.0%
- 前職の役職:5.5%
- その他:16.1%
最も多いのは「これまでの経験・能力・知識」で7割強と、やはりそれまでどのような経験を積んだかは重視されます。
次に「年齢」が4割強となっており、この2点については転職を考える際に意識してキャリアプランを立てたいですね。
「免許・資格」は3番目で37.3%と、「年齢」よりは多くないのの見逃せない数字となっています。
しかし詳しく見ると、業種によってそのようすは異なります。
「免許・資格」を重視している割合が多いのは、「医療、福祉」(62.9%)、「鉱業、砂利採取業、採石業」(55.3%)、「運輸業、郵便業」(49.3%)、「不動産業、物品賃貸業」(43.4%)、「学術研究、専門・技術サービス業」(40.9%)。
専門的な資格が必要とされる業界が多いですね。
逆に割合が低いのは、「金融業、保険業」(8.7%)、「生活関連サービス業、娯楽業」(13.2%)、「情報通信業」(17.1%)、「製造業」(17.7%)でした。金融関係の資格は複数ありますが、職種によって違いが考えられるもののそこまで重視されないようです。