結婚や出産を機に、マイホームを購入する方は多いでしょう。マイホームを手に入れるのはうれしいものの、同時にローン返済もはじまります。コロナ禍で先行き不透明ななか、今後もローンを払い続けられるか不安な人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、三井住友信託銀行が設置している三井住友トラスト・資産のミライ研究所の調査結果から、気になる住宅ローン事情を掘り下げていきます。
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1. 20~60代の住宅ローン「8割」が利用経験あり
同調査では、自宅をご自身で購入した方3947人に「住宅購入時のローン利用」を尋ねました。まず、住宅ローンを利用した人の割合をみていきましょう。
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出所:三井住友トラスト・資産のミライ研究所「令和の“住まい”と住宅ローン事情~20代の住宅ローンは2割がペアローン?~」(2022年6月)
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「住宅ローンの利用経験がある」世帯は全年代で約8割(78.6%)となりました。 特に30歳代の住宅購入は、9割弱(84.0%)が住宅ローンを利用しての購入となっています。やはりローンを組まないと住宅購入は難しいことがわかります。
2. 20~60代の住宅ローンの頭金「頭金ゼロ~1割程度」44%
また、ローンを組んで住まいを購入した方3118人に対して、ローン設定時の頭金(対物件価格比率)についても調査しています。その結果を見ていきましょう。
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出所:三井住友トラスト・資産のミライ研究所「令和の“住まい”と住宅ローン事情~20代の住宅ローンは2割がペアローン?~」(2022年6月)
全体では「頭金はゼロ」が24.3%、「頭金は1割」が19.7%、となっており、44%の世帯では「頭金ゼロ~1割程度」で自宅を購入、という結果となりました。
特に、30歳代の「頭金ゼロ」「頭金1割」の比率は、合せて65.5%となっており、3分の2程度を占めています。
この背景としては、「物件価格は高止まりしていて、待っていても安くなりそうにない」「借入金利が上昇する前にローンで自宅を購入しておきたい」「住宅ロ―ン減税のメリットを利用したい」「頭金を貯めていると、いざローンを組んだ際の返済完了時が高齢になってしまう」など、各世帯での切実なニーズの表れと同調査では指摘しています。
3. 【住宅ローン】20歳代・ペアローンの借入額「単独ローン」の150%に
今回のアンケートでは、住宅ローン利用者における「単独ローン利用」と「ペアローン(*)利用」の現状も調査しました。
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出所:三井住友トラスト・資産のミライ研究所「令和の“住まい”と住宅ローン事情~20代の住宅ローンは2割がペアローン?~」(2022年6月)
住宅ローンを利用して自宅を購入した人(3101人)のうち、全年代では、単独ローンが77%、ペアローンは9%となっており、現状は「単独ローンが多数派」となっています。
年代別に利用率をみてみると20歳代では、単独ローンの比率が7割と多数派であるが、ペアローン利用も2割を占めており、全年代のペアローン利用比率に対して2倍以上となっています。
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出所:三井住友トラスト・資産のミライ研究所「令和の“住まい”と住宅ローン事情~20代の住宅ローンは2割がペアローン?~」(2022年6月)
また、当初借入額では、単独ローンよりもペアローンのほうが高額となっており、特に20歳代では差分が大きく、ペアローンの借入額は、単独ローン比で150%の水準となっていることも確認できました。
4. 20~60代の住宅ローン「ペアローン」のメリット・デメリットを考える
若い世代を中心に利用が増えてきているペアローンですが、利用する際には、それぞれの収入に合わせ、無理のない返済ができるローンを設定されると思います。
ペアローンのメリット
- 借入額が大きくできることで物件の選択肢が広がる
- それぞれのローンで住宅ローン控除が適用可能(住宅ローン控除の要件を満たした場合、それぞれの住宅ローンにおいて住宅ローン控除が適用されます)
ということが期待できる一方で、以下のデメリットも確認しておくべきでしょう。
ペアローンのデメリット
- 事務手数料などの費用負担が増える(それぞれにローンを設定することから、事務取扱手数料、印紙税、保証料、抵当権設定費用などがそれぞれの契約ごとに発生します)
- ペアを解消(離婚など)した場合への想定も大事
将来ペアを解消(離婚など)することになった場合、「物件売却⇒ローン完済」ができればよいのですが、それでも債務が残ったり、売却が難しかったりするケースでは、返済が困難になることもあります。
ペア解消後も2人で所有を継続し、それぞれローンを返済していくという選択肢もあります。ただ「自身が債務者」であり、「元パートナーの連帯保証人」であるということはペアを解消しても変わらないことにも注意が必要です。
5. 住宅ローンを返済しつつ老後にも備える
今回の調査から、住宅ローンは大きな出費のひとつであることがわかりました。住宅ローンを払いつつ、老後の資産を形成するのはなかなかハードルが高く感じられます。
ただ、ローンを完済する時期は、おそらく老後が目前となっている人が多いでしょう。
現役世代の若いうちから、老後を見据えた資産形成を進めておくことが重要であるといえそうです。
参考資料
齊藤 慧
