3. 老後の貯金、最低でいくらあればいい?
先述した65歳以降の年金の平均受給額からも「年金だけでは生活できない」ことが読み取れます。
とくに、国民年金の場合は満額受給できても約6.5万の受給月額です。
持ち家の方でも、固定資産税・食費・光熱費など最低限の生活をするだけで赤字になることが想定されます。
厚生年金の場合は平均月額が約14万円と少し状況は良いですが、社会保険料などを差し引いた手取り10万円そこそこの生活では相当切り詰めた生活になるでしょう。
そうなると命運をわけるのは貯蓄額になってきます。老後が30年あるとして1000万円の貯蓄があれば年間33.3万円(月2.77万円)ずつ取り崩すことができます。
2000万円の貯蓄があると月5.54万円の取り崩しが可能となり、厚生年金の平均14万と合わせた場合で月20万弱の生活水準になるイメージです。
節約をしてカツカツの生活はできそうですが、介護費用が発生すると貯蓄の取り崩しペースがあがりまだ寿命があるうちに貯金が底をつく可能性が高い水準ともいえます。
理想をいえば、「(月の生活費―公的年金の受給月額)×12ヶ月×30年」したものに、「介護費用として+1000~2000万円程度」の貯蓄を確保しておきたいところです。