2. 老後は「2000万円」で安心できるのか?
ここで、あらためて「老後2000万円問題」を検証してみたいと思います。本当に2000万円の貯蓄があれば、老後は安心して生活できるのでしょうか。
金融庁の「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書(令和元年6月3日)」では、以下のような試算がなされています。
これが「2000万円」という金額の根拠となります。一見、2000万円あれば老後もじゅうぶん暮らしていけるようにも思えますね。しかし、実はこの試算にはいくつか落とし穴があるのです。
2.1 ① 住宅費
上記のモデルケースでは持家世帯を前提として、ひと月の住宅費が約1万4000円で計上されています。
老後も賃貸住宅に住まう予定であれば、家賃分も考慮して「2000万円」に上乗せして準備していく必要があるでしょう。