では日本の平均年収はいくらなのか
最後に、今の日本の平均年収について見てみましょう。
国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、令和2年12月31日現在の給与所得者数は5928万人です。
また1年を通じて勤務した給与所得者は5245万人で、その平均給与は433万円(前年比0.8%減、3万3000円の減少)でした。
実は、ここ30年ほど日本の平均給与は伸び悩み、400万円台を推移しています。賃金があがらないことや、非正規職員が増加したことなどが考えられます。
正規の平均給与は496万円ですが、非正規の給与は176万円にとどまります。男女別にも整理してみましょう。
男性の平均給与
- 全体:532万円
- 正規:550万円
- 非正規:228万円
女性の平均給与
- 全体:293万円
- 女性の正規:384万円
- 女性の非正規:153万円
女性は扶養内で働くために年収を低く抑える家庭も多く、こうした背景から非正規の平均は低くなります。
しかし、正規の年収でも男性の550万円に対して女性は384万円。これはキャリアダウンする女性が多いことから平均年齢が低いことや、総合職の少なさなども影響していると考えられます。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)