こんなに天引きされるのか！厚生年金と国民年金、手取りと額面の違いを解説年金から引かれる4つのお金とは

1. 年金から引かれる４つのお金

それではさっそくどんなお金が年金から引かれているのかみていきましょう。

年金支給額やその他の収入が一定額を超えると、超えた金額に所得税が課税されます。所得控除といって所得額から引かれることで税金が少なくなる優遇措置がありますが、65歳以上が受け取る年金の場合、非課税のラインは158万円となります。

年金支給額が158万円を超えていても、各種控除制度を利用することで、非課税となることもあります。

住民税も年金から天引きされます。住民税は前年中の所得額によって決まりますので、所得税と同じく、所得控除の申請を忘れずにしましょう。

総務省の「家計調査年報（家計収支編）2020年（令和２年）Ⅱ総世帯及び単身世帯の家計収支」によると、65歳以上の高齢単身無職世帯では、直接税の平均が6430円となっています。あくまでも平均ですが、住民税と所得税合計額はこのイメージで考えるといいでしょう。

40歳以上の人に支払い義務のある介護保険料は、老後も支払いが続きます。現役時代はお給料から天引きされ、老後は年金から天引きされます。

介護保険料は3年ごとに見直しがありますが、ここ数年は上昇傾向にあります。「令和３年度～令和５年度」の介護保険料基準額は、月額で6014円です。

75歳未満は国民健康保険料、75歳以降は後期高齢者医療制度の保険料が年金から天引きされます。保険料額は年金などの所得金額によって決まります。