3. 70~74歳の39%が経済的に困っている
実は内閣府の「令和3年版高齢社会白書」によると、70~74歳の39%が経済的に困っていることがわかりました。
先ほどご紹介した厚生年金と国民年金の金額では、生活が厳しいと感じる方も少なくないようです。
「自分で年金を増やす」という発想を持つことが大事といえます。年金を増やす方法はいくつかありますが、ここでは2つご紹介します。
3.1 「国民年金基金」に加入
国民年金の第1号被保険者の方は「国民年金基金」に加入できます。国民年金基金は、自営業者などが国民年金(老齢基礎年金)に上乗せできる公的な年金制度です。
掛金は全額所得控除の対象になるので、現在の所得税や住民税の軽減もできます。
3.2 iDeCoに加入する
最近話題にのぼる「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」は、自分で元本確保型(定期預金や保険)や投資信託から金融商品を選び、金額を決めて積み立てる私的年金制度です
運用益が非課税になり、掛金は全額所得控除。さらに受給時には、公的年金控除や退職所得控除が使えます。
拠出限度額は自営業や会社員・公務員、専業主婦などによってそれぞれ異なるので、事前に確認しましょう。
将来のお金に興味を持ったときが、スタートラインともいえます。年金を増やす方法も資産を形成する方法も、人によって「合う・合わない」があります。
自分に合う方法を見つけるためにも、まずは情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2021年12月)
- 厚生労働省「令和4年度の年金額改定についてお知らせします」
- 国民年金基金「国民年金基金制度とは」
- 内閣府「令和3年版高齢社会白書(全体版)」
太田 彩子