2022年5月13日に行われた、株式会社SANKYO2022年3月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社SANKYO 代表取締役社長 CEO(最高経営責任者) 石原明彦 氏
株式会社SANKYO 常務執行役員 髙橋博史 氏

業績ハイライト

髙橋博史氏:髙橋でございます。よろしくお願いいたします。私から2022年3月期決算概要をご説明させていただきます。

まず、業績ハイライトですが、2022年3月期はパチンコ機・パチスロ機の販売台数の増加により、前期比で大幅増収増益となっています。これは、主力パチンコ機2タイトルが、計画を上回る販売台数となったことが主な要因です。

決算サマリー①

続いて、通期の振り返りですが、当業界は長引くコロナ禍や半導体不足の影響により、厳しい市場環境にありながらも、新規則機への入替需要が下支えとなっています。

このような中、当社では、『フィーバー 機動戦士ガンダムユニコーン』『新世紀エヴァンゲリオン~未来(あす)への咆哮~』が、ファンのみなさまやパーラーより絶大な支持を獲得し、当社グループの業績・ブランド力向上に大きく貢献しました。

決算サマリー②

続いて、実績サマリーですが、パチンコ事業の業績改善とパチスロ事業の伸長、黒字化が貢献し、前期比で大幅増収増益となりました。

売上⾼の増減要因

連結売上高の増減要因内訳については、ご覧のとおりです。

営業利益の増減要因

連結営業利益は、パチンコ機・パチスロ機の売上総利益の増加や、その他リサイクルによる原価低減効果を主な要因とし、増益となっています。

費⽤構成

費用構成についてです。前期比で大幅に増加した費用として、広告宣伝費では機種CMに係る費用が増加しました。販売手数料はBistyブランドの販売台数増加による増加となっています。

B/Sサマリー

連結貸借対照表についてです。資産合計は171億円の増加、負債合計は主に仕入れ債務の増加により158億円の増加となっています。純資産合計は配当金の支払いや自己株式の取得による減算、当期純利益の加算により12億円増加しました。自己資本比率は4.6ポイント減少の86.8パーセントとなっています。

パチンコ機関連事業①

事業の概況についてです。パチンコ機関連事業の増収要因として、主にBistyブランドの数量増加、価格上昇が挙げられます。

パチンコ機関連事業②

パチンコ機販売タイトルですが、本年度は前年度の9タイトルから2タイトル減少して、7タイトルとなりました。こちらは、「ガンダム」「エヴァ」の増産対応に注力するために、第4四半期に投入予定だった機種の一部を次期に先送りしたことによるものです。この7タイトルにはリユース機は含めていません。

パチスロ機関連事業③

パチスロ機関連事業の主な増収要因です。前年度はSANKYOブランドの新機種発売がありませんでしたが、本年度は2タイトル投入したことにより販売台数が増加しました。

パチスロ機関連事業④

パチスロ機の販売タイトルですが、本年度は前年度の2タイトルから1タイトル増加し、3タイトル投入しました。

パチンコ機販売シェア(台数ベース)

本年度のパチンコ機販売台数のマーケットシェアは、2021年度の数字がまだ確定していないため推計となりますが、約14パーセントとなっています。

パチスロ機販売シェア(台数ベース)

パチスロ機のマーケットシェアは、パチンコ同様、2021年度の数字は推計となりますが、期末に予定していた機種の仕様見直しによる戦略的な販売先送りもあったことから、当社グループのシェアは約3パーセントとなり、前年度に比べて小幅な改善となりました。

私からのご説明は以上となります。

パチンコ市場

石原明彦氏:石原でございます。私から2023年3月期予想についてご説明させていただきます。

まず、パチンコ市場の現況ですが、新規則機の定着が進み、入替需要もあったことから2021年度の販売実績はコロナ禍以前の水準に回復しています。2022年度も、比較的良好な稼働状況を背景に、堅調な販売台数の推移を見込んでおり、120万台への微増といった予想をしています。

パチスロ市場

パチスロ市場の現況についてです。2021年度の販売実績は、新規則機への入替需要もあり、コロナ禍以前の水準を上回ったものの、現行の新規則機の稼働は依然として厳しい状況が続いています。しかし、本年度はゲーム性が向上し、ファンやパーラーから期待の高い6.5号機の登場を機に、市場の盛り上がりを見込んでいます。

業績予想ハイライト

続いて、2023年3月期の業績予想のハイライトです。当社グループのブランド力を最大限発揮し、販売台数シェア向上を図り、またパチンコ機・パチスロ機の販売台数の増加により、前期比で増収増益を見込んでいます。売上高は2016年3月期以来となる1,000億円以上を見込んでいます。

なお、21ページから28ページにかけては、サマリーや事業見通しをお示ししています。当説明会では時間の都合上、割愛させていただきますので、お時間のある際にご覧ください。

2023年3⽉期:当社の取り組み

2023年3月期の当社のパチンコ・パチスロ市場における取り組みについてご説明します。パチンコ機関連事業では、向上したブランド力を最大限発揮するとともに主力タイトルに加え、今後主力商品としてシリーズ化を期待する新規IPを採用した機種を複数投入するなどし、さらなる販売シェア向上を図っていきます。

パチスロ機関連事業では、6.5号機の投入をはじめ、ヒットタイトルを創出し、パチスロ市場における当社グループの存在感向上を目指していきます。

ただし、リスク要因として、半導体などの電子部品の需給逼迫が引き続き予想されます。販売台数やスケジュールなど、計画どおり事業が進捗できるように努めていきたいと思います。

スマートパチンコ・スマートパチスロについて

今年度中の登場を予定しているスマートパチンコ・スマートパチスロについては、スライドに記載のとおり、業界にとってさまざまなメリットがあります。市場活性化に必ずつながるものと考えています。

株主還元について

当社の今後の株主還元方針についてご説明します。2022年3月期は、上場来初めての減配とさせていただく予定ですが、厳しい環境ながらも当社グループの販売は順調に推移したことから、期中に自己株式の取得を発表し、機動的な株主還元を実施しています。

次期2023年3月期の年間配当金は、前期比20円の増配となる120円を予定しています。なお、今後の利益配分および内部留保の活用方法については、安定配当を基本としつつ、成長のための事業投資、自己株式取得による機動的な株主還元などに適正な配分となるよう有効活用していきます。

⾃⼰株式の取得の結果

最後に、先日取得が終了した自己株式の取得結果と消却についてご説明します。取得の結果は、約325万株で、取得価額の上限である100億円をほぼ使い切って終了しました。今回取得した自己株式は、5月31日に消却を行う予定です。

以上で、私からのご説明を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

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