60代、貯蓄のために増える「働く高齢者」その仕事内容とは

60代でまとまった貯蓄を保有している方もいましたが、一方で2019年に話題となった老後2000万円には届かない世帯も多く見られました。

貯蓄が少ない場合、まず考えるのが「できるだけ長く働き続けること」でしょう。定期的な収入があれば貯蓄を切り崩さなくて済みますし、場合によっては年金を繰下げたり、貯蓄を増やしたりすることもできます。

少し前の調査になりますが、独立行政法人労働政策研究・研修機構が60~69歳の5000人に行った「60代の雇用・生活調査」によると、調査時点で仕事をしていた高齢者は59.0%で、前回の2014 年調査より4ポイント上昇しています(2020年3月31日公表)。

どのような仕事をしているか見てみましょう。

出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「60代の雇用・生活調査」

働いている人の従業上の地位・形態別の構成をみると「会社、団体などに雇われて仕事をしていた」(雇用者)が 65.0%。

次いで「商店、工場、農家などの自家営業や自由業であった」(自営業主)が11.9%、「会社、団体などの役員であった」(会社経 営・役員)が11.5%でした。

65~69歳になると、60~64歳に比べて自営業主や「シルバー人材センターを通じて仕事をしていた」「家業の手伝いをしていた」の割合が高くなっています。

60~64歳で働いている人に、65 歳以降も働くかを聞いたところ「採用してくれる職場があるなら、ぜひ働きたい」が 30.5%、「すでに働くことが(ほぼ)決まっている」が 25.6%。

「仕事はしたくない。仕事からは引退するつもり」は7.0%でした。

60代前半だけでなく、65歳以降も働く意欲がある方が多いようです。