長引くコロナ禍で、私たちの生活は大きく変化しました。収入に直接影響した人もいれば、家にいる時間が増えて光熱費の増加に悩む人など、さまざまです。
今後の見通しが立てづらい中で、「お金」について考えることも増えたのではないでしょうか。
目先のお金ももちろん必要ですが、同時に準備しておくべきなのが将来のお金のこと。いずれ老後はやってきます。
老後の収入の大きな柱となる年金ですが、今回はそんな年金を深堀り。年金から、「天引きされるお金」を解説します。
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1. 厚生年金と国民年金の基本
まずは、公的年金の基本を解説していきます。
1.1 1階部分:国民年金(老齢基礎年金)
日本に住む20~60歳未満の方が加入するのが、国民年金(老齢基礎年金)です。20歳になれば全員が自動的に加入し、保険料の支払いがスタートします。
保険料は一律で、2021年度は1万6610円(月額) でした。口座振替や納付書などで毎月納めたり、前納として2年分まとめて納めたりできます。
1.2 2階部分:厚生年金
公務員や会社員などは、国民年金に上乗せして厚生年金にも入ります。国民年金と違い、厚生年金の保険料は一律ではありません。毎年の給料(報酬)に応じた等級で決まり、加入期間や納めた保険料によって、受け取れる年金額が変わってきます。
国民年金と厚生年金が公的年金の概要です。これに加えて、個人的に3階部分の年金を独自で作る方もいます。iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)や私的年金などがその典型です。
では、今の高齢世代はどれくらい年金を受給しているのでしょうか。最新のデータでチェックしていきます。