複数メディアによると、大手牛丼チェーン、吉野家ホールディングス(9861)の子会社である吉野家の常務取締役企画本部長が、2022年4月16日に開催された早稲田大学の社会人向け講座にて、若い女性をターゲットにしたマーケティング施策に関して不適切な発言をしました。
今回は、この発言が吉野家にどのような影響をもたらす可能性があるのか、考察してみます。
1. 吉野家の売上面における経済損失
吉野家役員の同発言は、若い女性をターゲットにしたマーケティング施策に関するものでした。
実際に、吉野家は2022年4月13日に発表した「新3ヶ年グループ中期経営計画」の中で、収益力の向上を見据えた施策のひとつとして、「女性&ファミリー層」の拡大を打ち出しています。
足元では店舗改装の効果として「若年層・女性顧客」の増加が売上の伸びを牽引したとも説明しています。
役員の同発言は、この基調を鈍らせる可能性があるのではないでしょうか。
実際に吉野家の公式ツイッターでは「もう食べない」といった声が散見されます。
また、複数メディアによると、2022年4月19日に都内で行われる予定だった新商品、新CMの記者会見の中止を決定したようです。
吉野家が売上の伸びに社運を賭けていた「女性層の開拓」について、同発言はネガティブに響きそうです。