今週発表の経済指標、これまでのおさらい
- 内閣府実施の景気ウォッチャー調査では回復に一服感が見られます。
- 法人企業景気予測調査・大企業業況判断指数(BSI)は2期連続のプラスとなっています。
- 前月の米国の雇用統計は市場予想を大きく上回る内容となりました。
今週発表される経済指標の中から、特にマーケットインパクトを与えそうな経済指標をいくつかピックアップしてみました。ぜひチェックしましょう!
回復に一服感が見られる景気ウォッチャー調査
3月8日(水)15:00に、2月景気ウォッチャー調査(現状判断DI)が発表されます。
同指標は内閣府が公表し、実際の景況感を敏感に感じているタクシー運転手や飲食店経営者などを対象に調査したもので、特に現状判断DIとTOPIXには強い相関が見られます。
前回、1月の同指標は49.8(同)と市場予想の51.8を下回り、回復に一服感が見られる内容となりました。
今回、2月の同指標の市場予想は49.9(同)と、景況感の節目となる50.0を下回る見通しとなっており、今後の動向に注目が集まりそうです。
2期連続のプラスとなったBSI
3月10日(金)8:50に、1-3月期四半期法人企業景気予測調査・大企業業況判断指数(BSI)が発表されます。
この指標は財務省が公表し、日銀の企業短期経済観測調査(短観)の内容を予測するものとして注目されます。
前回、10-12月期の同指標は3.0と、2期連続のプラスとなりました。
財務省と内閣府は総括判断を「企業の景況感は慎重さがみられるが、緩やかな回復基調が続いている」として前回の判断を据え置きました。
市場予想を大きく上回る内容となった米国の雇用統計
3月10日(金)22:30には、米国の2月雇用統計(前月比)が発表されます。
同指標は米国労働省労働統計局が公表し、特に「非農業部門雇用者数の変化率」と「失業率」に関心が集まります。
前回、1月の同指標は22.7万人(同)と市場予想の17.5万人を大幅に上回り、特に建設業と小売業で雇用が拡大しました。
また、職探しを諦め労働力人口から外れていた人々が職探しを再開したこと等から、労働参加率が上昇したことにより、失業率は4.8%(同)と若干悪化しました。
今回、2月の同指標の市場予想は17.5万人(同)と、失業率4.7%(同)となっています。
【参考情報】各経済指標の元データ
景気ウォッチャー調査は内閣府のウェブサイト、法人企業景気予測調査は財務省のウェブサイト、米国の雇用統計は労働省労働統計局のウェブサイトをそれぞれご参照ください。