国民健康保険料が負担ならぜひやっておきたい対策

年収が約1140万円以上の人は、国民健康保険の上限額が引き上げられることになります。年収が1100万円前後の方の中には、少しの差で保険料に負担がかかるケースも出てくるでしょう。

ここからは国民健康保険の保険料負担を軽くする方法について解説します。ぜひ参考にして下さい。

国民健康保険組合に加入する

所得の多い個人事業主は、国民健康保険組合への加入を検討するのも有効です。

市区町村の国民健康保険料は収入が多くなればその分保険料が高くなりますが、国民健康保険組合は収入に関係なく定額の負担で済みます。

国民健康保険組合の種類は下記でチェックできます。業種に当てはまるものがあるかチェックしてみましょう。

一般社団法人「全国国民健康保険組合協会」

国民健康保険料の安い地域に引っ越す

テレワークなどの住む場所を問わない仕事であれば、国民健康保険料が安い地域に引っ越す方法もあります。

厚生労働省が平成29年に調査した「市町村国民健康保険における保険料の地域差分析」によると、国民健康保険料が安い地域は埼玉・神奈川県・愛知県・東京都・茨城県です。

反対に保険料が高い地域は徳島県・佐賀県・山形県・大分県・熊本県です。現在お住まいの場所から保険料の安い地域が近ければ、保険料を抑えるために引っ越すのもよいでしょう。

世帯合併する

1つの家族が2つの世帯を持っている場合(二世帯住宅など)、世帯ごとにかかる平等割は2世帯分支払うことになります。世帯合併ができれば、それによって平等割が1つになり、全体の保険料を安くできる可能性があります。

ただし、住む地域で国民健康保険料が異なるので必ず安くなるとは言えません。もし安い地域にお住まいの方が2世帯住宅の場合は、世帯合併を検討してみましょう。

法人化する

法人化すると健康保険組合や協会けんぽに加入するため、保険料の半分を負担してくれます。

健康保険組合や協会けんぽは、扶養人数にかかわらず被保険者の収入によって保険料が決まります。よって被保険者に家族が多いほど、保険料負担が抑えられるのです。

国民健康保険にはない手当が受け取れるのもメリットです。ケガや病気で働けなくなった時には傷病手当金、出産時には出産手当金や育児休業中の保険料免除も受けられます。

ただし法人化すると、法人税負担や収益にかかわらず支払う税金の負担もあります。法人化を検討する際は総合的に判断しましょう。