パウエルFRB議長のタカ派発言を受けて下落

2022年1月28日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より547円04銭高の2万7522円26銭でした。4日ぶりの反発ですが、前日まで1400円以上下げ、連日で昨年来安値を更新していました。

大きな要因は、FRB(米連邦準備理事会)のパウエル議長のタカ派発言です。

26日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれました。その後、FRBは政策金利について、引き上げが適切と表明し、パウエル議長も利上げの可能性について否定しませんでした。

金融引き締めに積極的なタカ派色が強まったと見られ、東京市場でも割安なグロース株などが売られました。

今週の展開はどうなるでしょうか。28日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発し、前日比564ドル69セント高の3万4725ドル47セントで終えています。

27日にアップルが2021年10~12月期決算を発表しましたが、売上高・純利益がともに四半期として過去最高でした。クレジットカードのビザも大幅な増収増益となり買われました。日本株も週初から底堅い動きになるかもしれません。

ただし、足元では下押し圧力がかかる材料が多く、不安定な動きになりそうです。米金融政策の引き締めに加え、ウクライナ情勢も緊迫した状況が続いています。地政学リスクが高まると原油高となり、国内企業の事業に影響を及ぼします。ガソリン価格も高騰しており、1リットルあたり170円を突破しています。

また、安全資産としてドルが売られ、円が買われる傾向があります。円高・ドル安が続くと、自動車や機械など輸出関連株にとっては重荷になります。

今週は、米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数、米雇用統計などが発表されます。これらの指標が市場予測に届かない場合、ドルが売られ円高になる可能性もあります。

今週から日米ともに主要企業の決算発表が相次ぎます。相場全体としては弱含みながら、業績のいい銘柄は買われる展開になりそうです。