将来いくら貯蓄が必要かを考える
先ほど見たデータはあくまで目安であり、データをもとに皆さんそれぞれの将来必要となる貯蓄額がわかるわけではありません。
重要なのは、老後どれほどのお金が必要となるのかをセットで意識することです。
日々の生活費や住宅ローンの有無、金融資産以外の資産の有無、年金受給額の水準などによって、必要な貯蓄額は変わってくるでしょう。
老後の生活すべてを今から把握するのは難しいかもしれませんが、わかるものからおおまかに把握していくことが、備えの第一歩です。
今から始める貯蓄
老後の必要な貯蓄額の目安がわかれば、できることから実行に移していきましょう。
浪費癖がある人は、少しずつ生活を見直すことで、老後の生活費の抑制にもつながります。
また、住宅選びについても、目先の収入だけでなく老後も視野に入れた選び方を意識すると効果的かもしれません。
そして、投資を活用した資産運用については、「時間」が大きな味方となってくれます。
投資には「複利効果」というものがあります。
たとえば今1万円を株式に投資し、1年後に10%のリターンを上げたとします。
1年後の株式の資産は11000円になります。
このリターン分を再投資し、次の年も10%のリターンを上げたとします。
この時の株式の資産は、1万2100円となります。
同じ10%のリターンでも、1年目が1000円、2年目が1100円と金額では差が生じています。
1年目のリターンが再投資されることで、翌年のリターン額をさらに大きくしているという状況です。
これが、複利効果です。
これは運用期間が長くなればなるほど効果は大きくなるので、なるべく早くスタートを切りたいです。
そのほか、「積み立て投資」も有効となってきます。
毎月の購入金額を一定に決め、投資資産の値段が安い時には多く、高い時には少しだけ買い付けることができる点は、リスク回避にもつながります。
自動的に買い付けられる仕組みなので、管理が楽というのもひとつポイントです。