新型コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大を受け、1都12県への蔓延(まんえん)防止等重点措置の追加適用が19日に決まったと報じられました。寒さも強まり、外出を控える方も多いのではないでしょうか。
家にいる時間が増えたときこそ、普段じっくり考えることのないお金について考える良い機会です。現代は若い年代でも老後に不安を感じる方が増えていますが、実際にそのお財布事情については気になるところですよね。
人生100年時代といわれる今、老後スタートともいえる70代に視点をあてて、その貯蓄事情をみていきます。
70代の貯蓄分布をチェック!
まずは金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」より、70代の貯蓄分布を確認しましょう。
70歳以上世帯の「金融資産保有額」(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 平均:1786万円
- 中央値:1000万円
70代の貯蓄の平均は1786万円ですが、より実態に近い中央値でみると1000万円です。くわしく分布を見ると、金融資産非保有、つまり貯蓄ゼロの世帯が18.6%と約2割を占めていますね。
70代に入ると持病を抱えたり、また介護が必要になるという可能性もあります。そういった点を考えると貯金がないと不安に感じるでしょう。
最も多くを占めたのは「3000万円以上」で19.0%でした。
金融資産ゼロと3000万円以上の方の割合はそれぞれ2割ほど。この結果に驚かれた方もいるかもしれませんね。それだけ貯蓄格差が広がっているということが分かりました。