多くの人は「年金25万円未満」で生活することに
平均や分布を確認する限り、年金25万円を狙えるのはほんの一握りにとどまりそうです。ほとんどの人は、それ以下の年金額で生活することになりますね。
国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均給与は433万円。ボーナスなしの単純計算で月給約36万円なので、手取りで25万円というのは現役世代の平均ラインと言えます。
「定年後は悠々自適に生活したい!」そう考える場合、年金の額を増やす方法はあるのでしょうか。
年金を増やす方法は3つ
実は、今から対策することで年金を増やすことも可能です。具体的に見ていきましょう。
1.国民年金の未納部分を追納する
若い方の中には、「学生納付特例制度」で納付猶予を受けていた場合、追納できることがあります。追納できる期間は10年。他に保険料免除や納付猶予制度を利用した場合も、追納が可能です。当時は苦しくて保険料を納めていなかった方も、現在余裕があるなら追納を検討してみましょう。
2.繰り下げ受給を利用する
年金の受給開始を65歳よりも遅らせることで、受給額を増やすこともできます。たとえば70歳まで繰り下げれば42%、75歳まで繰り下げれば84%増額できます。
手っ取り早く年金を増やせるように思えますが、その分年金をもらえない期間が長引くことに注意が必要です。継続して働けるならいいですが、貯蓄を切り崩すようでは本末転倒になりかねません。慎重に検討しましょう。
3.年収を増やして厚生年金額をあげる
年収が高い人は、年金額も高くなるしくみでしたね。そのため、年金額をあげる正攻法は「年収アップ」だといえます。転職も視野に入れてみましょう。ただし独立してフリーランスに転向する場合、年収は上がっても年金額はさがります。フリーランスは厚生年金に加入できないため、もし独立する場合は別の対策が必要になります。