年収にとらわれない貯蓄の考え方

年収と貯蓄は、一概に比例しません。子どもの有無や居住地で支出事情が変わりますし、会社の業績や社会情勢で変動が大きいことも考えられます。貯蓄を計画するときは年収に縛られるのではなく、「必要額」と「貯蓄方法」をしっかり考えることが大切です。

貯蓄のために年収をあげたいと思っても、現実には難しいケースもあります。額面では難しくても、手取りをあげる工夫をしてみてもいいでしょう。

たとえば総務省の「ふるさと納税に関する現況調査結果 (令和3年度実施)」によると、ふるさと納税の受け入れ件数は年々伸びています。令和元年から令和2年では約1.5倍の増となっており、関心の高さが伺えますね。

ふるさと納税は特定の自治体を応援するための制度ではありますが、結果的に税金を抑えられるメリットがあります。こうした制度に関心を持ち、上手に手取り額をアップさせている人が多いので、まだの方は検討してみるといいでしょう。

子どもの教育費や住宅ローンを圧迫している家庭も多いですが、過度な節約以外にも貯蓄のヒントはあります。年収や手取り額を上げるだけでなく、固定費の削減や資産運用など、さまざまなことに目を向けてみるといいですね。

まとめにかえて

コロナ禍の今、目先のお金事情はめまぐるしく変わっています。短期的に貯蓄残高が増えている方や、ボーナスカットになった人など様々でしょう。目先のことにとらわれず、少し先に目を向けた視点が重要となります。

「年収400~500万円」は全体の14.6%で、約80%が年収600万円以下でした。こちらを参考にキャリアアップを目指すのもひとつですし、ふるさと納税などを使って税金の優遇を受けるのもいいでしょう。

また、預貯金ではなく資産運用で貯蓄額を増やす方法もあります。こうした方法は、情報収集をすることで自分に合うやり方を見つけられるでしょう。貯蓄を考える時、情報は何よりの味方になります。いろいろな方面にアンテナを張り、さまざまな情報を仕入れてみてくださいね。

参考資料

太田 彩子