教育費と老後資金は間に合いそう?
先ほどの一般的な貯蓄額は約1500万円でしたが、これから進学予定のお子さんがいます。また、特に気になる方が多いのが老後資金が足りるのかでしょう。
たとえば大学に進学する場合、日本政策金融公庫の「令和2年度『教育費負担の実態調査結果』」を参考に入学・在学費用を計算すると、私立大学(文系)なら4年間で703.5万円です。
上記の入学費用には受験費用や入学しなかった学校への納付金等が、また在学費用には通学費等がふくまれているので、想像より高く感じた方も多いでしょう。
老後資金については、2019年に年金以外に老後2000万円が必要という「老後2000万円問題」が話題となりました。
資産のもととなったのは、2017年の総務省「家計調査」です。くわしく見てみましょう。
こちらは「夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯」の場合、1カ月の実収入20万9189円と実支出26万3718円となり、月の赤字は約5万5000円。
老後を30年と仮定すると約2000万円が不足するという計算です。
上記の試算には、介護費用などは含まれていません。あくまで生活費の赤字ですので、介護や旅行、リフォーム費用は別途準備することになります。
先ほどの世帯主の年齢は約50歳です。子どもを大学等に出しながら、残り十数年で老後資金を貯めることになることになります。
老後資金の負担も大きいため、貯金のほかに資産運用などを取り入れて準備すると心強いでしょう。